「嫌です、私…ハンター試験なんてええぇぇっ…!」
「だから決定事項だってば」
「死にたくないいぃぃぃ!」
必死に私の腕を掴むイルミさんの手から抜け出そうと思い切り力を入れるが、イルミさんは眉一つ動かさない。
それどころか、ミシミシミシと私の腕が悲鳴をあげている。
痛い痛い痛い超痛い。
こっちの世界で私は最強にはなれないと分かってはいたけれど、ここまでとは。
ここの世界では私の力なんてミジンコ程もないんですねすみません!
「ねぇ、トルテ」
「いだだだだ!何ですか!」
「ハンター試験で死なないように頑張るのと、今死ぬのどっちがいい?」
それは、悪魔の質問でした。
「が、んばります…」
頬を涙が伝った気がしたのは気のせいではない筈だ。
ハハ…私オワタ。
チラリと横目でミルキさんを見ると、「どんまい」という表情をされた。
あははコノヤロウ。ブハラさんに、豚の代わりに貴様を差し出してやろうか。
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