あれから半年。
「よっ、は!」
私の職業はボディーガードです。
この世界で私は、弱い人を守る事にした。
私はあの世界で奪ってしまったから、こっちの世界では私は人を守るんだ。
…ついでに、給料もとてもいいし、トレーニングの時間もとれる。
因みに今となっては力の調節もバッチリだ。
「んー、よし。今日はおしまい!」
ぽいっ、とトレーニング用のウェアを脱ぎ捨てる。
殆ど下着の状態で冷蔵庫に向かう。
1人暮らしってコワイネー。
とりあえず、冷蔵庫からお酒を取り出してぐいっと飲む。
「ぷはー!うま!」
今は雇い主が用意してくれている家に住んでいる。
トレーニングルームがあるのがいいと言うと、私の実力がある事もあってこの家を用意してくれた。
やったねー。
「…はぁ」
イルミさん。私はこっちで頑張ってますよ。
こっちの世界では私沢山感謝されているし、お金だって沢山あります。
でも、胸にぽっかり穴が空いて、もどかしいんです。
私の居場所はこっちの筈なのに。
「イルミさん…」
今、どうしてますか…。
「何?」
「え?」
見上げるとイルミさんがそこにいた。
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