黒板の内容を必死に写す。
先生黒板書くの早いし!出だし政子と喋って(?)たし!


「うおお日直ー!消さないでー!」
「ええと、大丈夫…?」
「じゃない!」
「あー、もうすぐ授業が始まるんだ。あとで俺のノート貸すから…ごめんね?」
「あ、そっかごめ……、…ユウキ君?」
「え、うん何…?」
「…ナンデモアリマセン」


そうか、ユウキ君も同じクラスだったのか…。
帽子が無かったからちょっと最初確証無かったけど…。それにあの人はうちのクラスに居ない人だったから。…あと、ポケスペで頭あんな感じだった。
…と、いうことは?



「あー!ユウキ消すなぁー!」
「ハルカ…、ホラ、あとでハルカにもノート貸すから…」
「じゃー許すっ!」
「はぁー。…というわけでみょうじサンに貸した後、ハルカに貸すからさ…」
「え、あ、うん、どうも…」


ハルカちゃんも居る、と…。
とりあえず私はユウキ君が、ぽんと机の上に置いてくれたノートを写すことにする。
後ろから政子の、ユウキ君も格好いいよねぇ、という声が聞こえた。
…浮気性だな。


「よし、授業を始まるぞ!」


ミナキかよおオォォ!


「おっ、あ、そうだみょうじー!」


呼ぶなぁー!


「さっきマツバが君に図書準備室に来いと言っていたぞー!」






周りから、「え、みょうじさんミナキ先生やマツバ先生とも仲良いの?」「むかつく」「グリーン君といとこだけならまだしも」という声が聞こえた。
あの触角あとでぶち抜いてやるんだからああ!



ここまでくると羨ましい通りこして可哀想だわと言った政子に、私もそう思うよと呟いた。


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