「あっはっは、何言ってるのかなぁグリーンこの野郎」


思わずグリーン君の襟首を掴む。さあ訂正しろ。


「別にいつもみたいにグリーンでいい、気持ち悪い」
「んなぁっ!」
「別に隠さなくてもいいだろ?似てないからって気にすんなよ。なあみんな!」

わあっ、と教室がどよめく。
グリーン君が言うならとか、なんだーいとこかー、などという声が聞こえる。
グリーン君もよくもまあ、こんな嘘がポンポンと思い浮かぶものだ。


「と、いうわけで俺とコイツはいとこだから話すだけ。分かったかー?ホラ、授業始まるから座ろうぜー」



グリーンの言葉で各々の席に着く。
…はあ。


私が席に座ると、後ろの席の政子から紙が回された。

『えー、あれ本当?』

政子は少なからず疑っているようだ。さすが私の親友。

『嘘だよ嘘。よくもまああんなペラペラと思いつくもんよね』

そう書いて後ろの席に置くと、すぐに紙が回されてきた。

『グリーン君ってクラスメートを助けるくらい紳士なのね!かっこいい!!』

と来た。政子に気づかれないように小さくため息をついてから、前の黒板の内容をノートに写した。


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