火災を知らせるベルが鳴り響き、学校は大騒ぎになる。
スプリンクラーが作動し、私達はびしょ濡れだった。





「最っ悪だわ…」

たっぷり水を含んだ私達の制服。
レッドさんだけ濡れてない…って、なんでやねーん。


「どうするのどうしてくれるの、私達下手したら退学よ?本当に有り得ない!」
「なんで俺に言うんだよ!」
「…君達の仕業かな?」
「!」


後ろに先生らしき人がたっていたの身構える。




「まあ、大方予想はつくけどね?」
「マ…マツバさん!?」
「こら、先生だろう?」


こつんと私の頭を軽く叩くマツバさ…先生。
何この萌えシチュ。


「な…んで…」
「それば僕のセリフかな?…なんで知ってるのかな、…君」


マツバさんの声がオクターブ下がる。
男の人の低い声は…なんだか怖い。


「え…と…あの…」
「マツバさん!なまえ先輩は俺達に巻き込まれたようなものじゃないですか!あまり追い詰めたりは…」
「…そうだったね、ごめんね」
「い…え…、そのっ!!」「僕も少し焦ってしまったんだ。僕は…巻き込まれた人の……いや、なんでもないよ」
「え、そこは言いましょうよ、気になるじゃないですか」



巻き込まれた人の…何?



「もしやマツバ先生の千里眼で何かー…」
「おーい、マツバぁー!」
「ん…、ミナキ君?」
「え、あのスイクンのストー…げふんっ」
「ああっ、君はスイクンを拉致した…!」


ミナキさんがコトネちゃんを指差した。


「拉致ってなんですか。れっきとしたゲットですよーだ」

べー、と舌を出してみせるコトネちゃん。
おお、可愛い。


「あの美しいスイクンを捕獲するなど言語道断!」
「…だからスイクンはあなたから逃げてたんですよ。マツバさんを見習って下さい」



コトネちゃんがマツバ先生に顔を向ける。


「やあ、ヒビキ君。ホウオウは元気かな?」
「はい!」
「良かったら今度会わせてもらえるかな?」
「勿論っス!」



「…ヒビキ君は心が広いな」
「いや、私もマツバさんになら見せますから」
「贔屓はよくないぞ!」
「だーかーらー!」





「あのー…。とりあえず爆発したのどうするんですか?」


そう訪ねると、全員私を見た。


「「「「「あ」」」」」
「忘れてるんか」
「つーかレッド居ねぇんだけど。元凶どっか行ったぞ」
「まあ…とりあえず、この事は僕の方で処理しておくから、君達は教室に帰りなさい。もうすぐ授業が始まるだろう」
「え、いいんですか」
「えっと、すまねぇ…。あっちの世界に行ったら何か奢る…」
「うん、グリーン君も今は生徒で僕は先生だから、ジムリーダーの立場は今はいいよ」
「とりあえずありがとうございます」
「礼には及ばないぞ!」
「スイクン厨には言ってねーですよ」
「ミナキ先生って呼ぼうよ…!」


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