背中を照らす陽射しがぽかぽかする…というよりも少し暑苦しく感じられるような4月の終わり。私はミルクティーとレモンティー、どちらを午後のお供にしようか真剣に悩んでいた。

そこへ、チャリンと小銭の音。振り替えるとそこには男の子が立っていた。明るい茶色の髪色から上級生かと思ったが、上履きの色が同じだからきっと1年生。

「あ、お先どうぞ。」
「あれ?買わないの?」

私はかなりの優柔不断だと自負している。現にミルクティーかレモンティーというニ択からさらにストレートティーも良いかも、なんて新たな選択肢が加わっていた。そんなの待ってたらこの人休み時間終わっちゃうもんね。

「悩み中なの」
「いいの〜?」

じゃ、お言葉に甘えて。とお金を入れるとふわりと空気が動く。迷うことなく選んだいちごオレを取ると男の子はありがとう、とふにゃりと笑うと校舎の中へ消えていった。

男の子なのにいちごオレなんだなぁとか、あんまり人懐っこく笑うもんだから少しだけどきっとしただとか、もう髪の毛染めたのかな、とか考えていたらいつの間にか私もいちごオレを買っていた。



(20110226)
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