朝日が差し込みはじめる頃、城内に元気の良い産声が響き渡った。部屋の外でこのときを今か今かと待ちわびていた者達は、一斉に中へと続く扉に目を向けた。やがて扉が開き、助産師を勤めたルフレが出てきた。「おめでとう、元気な女の子です」「ルフレさん、ルキナは?赤ちゃんは?」ルフレにアズールが詰め寄ると、苦笑しながら中で眠ってますよと部屋の中を指差し答えた。それを聞くとアズールは部屋にはいり、眠るルキナに駆け寄り囁いた。「お疲れ様ルキナ。産んでくれてありがとう」