壁ドン立花夫婦
2013/06/06 23:56

気づいたら壁際に追い込まれていた。
顔の横に手を置かれ、逃げ道を塞がれてしまっている。
宗茂はいつもと同じ飄々とした表情を浮かべギン千代を見つめる。
「口づけても良いか?」
そう言って顔を近づけてくる宗茂についに耐え切れなくなり、
思わず急所を力いっぱい蹴り上げた。
「…っふざけるな!!」
蹲る宗茂を気にかけることもなく、
ギン千代はその場から逃げ出した。

自室に駆け込み、後ろでに襖を閉める。
先ほどの出来事を思い出し、
火照った頬を抑えながらその場にへたりこんだ。
「馬鹿者……」
ギン千代は小さくつぶやいた。

一方。
今だに痛みに蹲る宗茂は、
先程自分がした事について考えていた。
壁際に追い詰めたギン千代は、
予想以上に可愛らしかった。
そんな彼女を見て抑えが効かなくなったのだ。
(まさか思い切り蹴り上げてくるとは…)
逃げられて少々凹んだが、
恐らくあれは照れ隠しだろう。
そう思うと、妻の愛らしらに宗茂は思わず笑みをこぼすのだった
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