甘党イタチ君




「イタチ、今日はここの店にしようよ!」


「ここか…オレもこの店、気になってたんだよな…」


私は学校の近くの大通りに新しくできた喫茶店にイタチと来ていた。

学校帰りは、甘党なイタチとよくパフェやクレープを食べに行く。


私達は店内に入り、席に座る。



「どれにしよっかなー」


「……沢山あるな」



イタチは物凄い勢いでメニュー表をめくる。



「……オレは決めたぞ、たのんでもいいか?」


「私も決めたよ!いいよ、たのんで」



イタチは近くにいるウェイターさんを呼び、注文をし始める。



「……抹茶クリーム団子盛りだくさんデラックスパフェください。」


「……えっと…私はイチゴパフェください。」



そして、ウェイターは注文を確認して去っていった。



「……イタチ…あんた、そんなに食べれるの?」


「……食べれるぞ、あれくらい」


「あんだけ食べて太らない君が羨ましいよ…」


「最近、BMIが減って少し心配しているところだ。どうやったらBMIが増えるだろうか…」


「自慢ですか、それ?」


「?」


「……もういいよ…」



私は色々と悔しくなり、顔を背ける。
私は店内を見回して見ると、周りは若い女の人ばかりだった。
しかも、女の人達はイタチをチラチラと見つめてはコソコソとカッコいいやら素敵だとか話している。



「……イタチ、あんたモテるんだね。……そういや、さっきのウェイターさんも照れてる感じだったし」


「…そうなのか?全然分からなかったぞ」


「……自覚なしのイケメンか…なんかムカつく…」



すると、ウェイターさんが来てパフェを置く。



「……なんか…イタチのパフェ凄いね…」


「……そうか?」



イタチのパフェは生クリームと団子と抹茶プリンが盛りだくさんで高さ20cmぐらいあった。

周りの女の人達も、イタチの容貌とそのパフェとのギャップにドン引きしていた。



「しかも、食べるの早っ!」



私が味わって食べているとイタチは半分くらいまで食べていた。



「……足りないな…もう1つたのむか。」


「マジで!?イタチの胃袋どうなってんの?」



すると、イタチはメニュー表を取り出して即行でウェイターさんを呼び、パフェをたのんでいた。


「私はこれでお腹いっぱいだわ…」



私はパフェを食べおわり、外を見ていた。

すると向こうからマダラ先生が歩いているのが分かり、窓をたたいてアピールする。



「マダラ先生だ!おーい!気づいてくださいよー!」

「こら、彩、ここは店の中だぞ…皆見ているから大人しくしろ」



私はイタチの事を無視ししながらマダラ先生にアピールする。

すると、マダラ先生は此方を見てはギョッとして、何か察したのか店内に入ってきた。



「おい、イタチ、また甘いものばかり食ってるのか…糖尿病になるぞ」


「……すみません」


「先生もパフェ食べませんか?私、先生にあーんしてみたいです!!」


「オレは甘いものが嫌いだ。」


「そうなんですか!?先生は何がお好きなんですか?」

「……いなり寿司だ。あれほど旨いものはない。」


「えっ!?かわいい!!稲荷寿司が好きなんですか!?これがギャップ萌え!!!」

「お前は本当に訳の分からん奴だな。………イタチ、ほどほどにしとくんだぞ」



そう言って先生は店内から去って行った。



「先生…行っちゃった…」

「さて、パフェがもうすぐくるからな。」


「まだ食べんの……」



私はイタチが満足するまで店内に居続けることになった。






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