※色々注意



「父は私が4歳の時トラックにひかれそうになった私を庇って事故死、兄は私が7歳の時海で溺れた私を助けて溺死、母はそんな私を恨んで私が15歳の時に包丁で首筋を切って自殺した…って言ったらどうする?」
「っ、…え…」
「そんな私を気味悪がって親戚は誰一人として私を引き取ろうとはしなかった。私も引き取られて遠慮しながら暮らしたいだなんて思っていなかったから独り暮らしを始めた。それからも私に関わった人は怪我をしたり重い病気にかかったりしたの。」
「…シルバーもそうだって言うのか」
「恐らくシルバーの骨折も私のせいでしょうね。だからグリーンくんも…」

彼女は窓ガラスの方を向いて目を伏せて小さく溜め息をついた。そして俺の腕を掴みドアに近い方に歩いていく。

「…窓、離れた方がいいよ」
「?なん…っ!いっ…!」

俺が言い終わらないうちに窓ガラスがけたたましい音をたてて割れた。飛び散る破片の中にサッカーボールが見えた。もし離れていなかったら大怪我どころではなかっただろう。軽く手の甲を切っただけで済んだのはこいつのおかげかもしれない。そういうこいつは頬に切り傷が出来ていて、血が口元まで伝っていた。

「おま、血が…!」
「こうなるからグリーンくんも、私に近寄らない方がいいと思う」

そう言うと彼女はゆっくりと教室から出ていった。後を追おうとしたが不思議と足は動いてくれなかった。

「大丈夫ですか!?怪我とかしてませんか…ってグリーン先輩!」
「…あ、あぁ、大丈夫だ。気を付けろよお前ら。あとちゃんとガラス掃除しろよ」
「それはもちろん…って先輩手の甲!血が!」
「こんぐらいすぐ治んだろ。つーかこんなのより重症なやつがさっきまでいたんだけど帰っちまったよ」
「え!?早く追い掛けて謝らないと!あと片付けもしないと!箒どこだったかな」
「…誰だか知っても本当にお前らに謝る気があるのかよ」
「えっ?今先輩なんて…?」
「なんでもねーよ。ほらさっさと片付けしろ」
「?はい。あ、先輩ちゃんと手当てしてくださいね!」
「はいはい、わかったよ」



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続きもここに至るまでも思い付かなかったのでボツになったネタ。グリーンさんがサッカー部なのは想像できなかった。


2012.03.05

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