「リキッドさん・・・、私できちゃったかもしれません」
「・・・え・・」
ま、、M A J I D E !?
* * *
正式な赤の番人になり、あれから数年経った。
番人になった俺は、年がとらないために、外見は変わらず20歳のままだ。
パプワは、ニョキニョキ大きくなって、端からみたら俺と同い年ぐらいに、、見えるかもしれない・・
「リキッドさん!」
可愛く俺を呼ぶのは、恋人のミヨちゃん。
数年経った今でも帰る方法が見つからない彼女は、未だにこのパプワ島にいた。
そして、俺の恋人になった。
そんな彼女が、「できたかもしれない」と、、
た、確かにミヨちゃんとは、ニャンニャン的なことは何回かやった・・と思う。
結ばれる前は、いつも妄想でやってたから、ハッキリいって妄想と現実がごっちゃになって、あんまり実感わかないが・・。
それだけ、俺がミヨちゃんをオカズにしていたって事か・・・。
いいんだ!念願叶って今は恋人同士・・ッッ!!
さらば、昔の寂しい俺・・・ッッ!!
「リキッドさん・・?」
「・・・ゎ、ごめん!!」
と、考えすぎた。
ミヨちゃんを見れば、何だか不安気な表情で、ため息をついていた。
一体どうしたんだ?
どんな時でも、いつもニコニコと可愛い笑顔を見せてくれるのに・・
「リキッドさん・・・私・・」と、呟いてから俯いた彼女はとても小さく見えた。
「どうしよ・・・私、妊娠なんて初めてだし・・・凄く恐い・・。」と、手で顔を覆ったミヨちゃん。
確かに、俺だって初めての体験だ。彼女いない歴××年だったしな・・・。
ミヨちゃんのお腹の中には、俺たちの子が宿っている。
ミヨちゃんを不安にさせてはいけない。
俺だって、、
ぱ、、パパになるんだ・・!!
ミヨちゃんを安心させるために俺は、優しく抱きしめた。
ふんわりと香る優しい彼女のにおい。
俯いていたミヨちゃんが顔を上げるのが分かった。
「ミヨちゃん、俺と、、、」
* * *
「・・・・ミヨちゃんッッ!俺と結婚しよッッ!!」
ミヨちゃんの手を握って意を決して言った俺!!
やったぞ!!
とうとう言った!!
これで『ミヨちゃんの彼氏』から『ミヨちゃんの旦那様』に・・・
自分でもわかるぐらいデレデレとした顔をしている。
「ぇと、、リキッドさん・・・?」
戸惑った彼女の声が聞こえて「ん?どうしたの??」と、ミヨちゃんの顔を覗こうとしたら、不思議とヒヤリと背中に感じた悪寒・・・
殺気・・・
「・・・ぇ?」
「・・・オイコラ家政夫・・」
「ぇ?・・・・お姑さん・・?」
ぁれ?
なんでここに??
もう、ガンマ団総帥に戻ったんじゃ・・!?
というか、ここは・・・
あれ、、もしかして、まだ忍者の世界じゃね・・・ッッ!?
(※5巻参照)
じゃあ、ミヨちゃんと付き合ってもないし、、
当然、俺たちの子も出来てない・・・
夢オチかよ・・・!!
しゃもじを持ったまま意識を飛ばしていると、ユラリと頭を上げたシンタローが右手に気を込めているのがわかった。。
「誰がお前なんぞに、ミヨを嫁にやるかッッ!!」
そう言って、眼魔砲をリキッドに撃ったシンタロー。
リキッドは、この日の一番星になった。
ちゃんちゃん♪
「(び、びっくりした・・まだ胸がドキドキしてる・・・)」
「・・・いいか、ミヨ。今後、リキッドの半径5mに近づくなよ!?身の危険を感じたらすぐ俺のそばに来るんだ!分かったな!?」
「は、はぁ・・」
その日以来、シンタローがますます過保護になったのは言うまでもない、、