綺麗に桜が咲きほこる季節になった。
この春、私は中学生になる。
ドキドキワクワクで、どんな部活に入ろうかな〜だとか、カッコイイ先輩と知り合いになりたいな〜だとか、“普通の12歳”だったら夢見るんだろうけど・・
生憎と、2度目の人生なもので、どこか面倒で、どこか憂鬱な気持ちがたっぷりである。
転生というものらしい。
大学生だった私は、交通事故でぽっくり逝ってしまったんだけれども、気がついたらオギャーと生まれた赤ん坊になっていた。
最初に言っておくが、体は若いけど中身は30代のおばさんです☆
新入生の人だかりが出来上がっている、昇降前。
デカデカと貼り出されているクラス発表の掲示板を見上げた。
「・・三四、記念すべき中学生活の始まり。また俺たち同じクラスだな!」
「・・またかよッッ!小学校から数えると7年目?」
「ははは!よろしくな!!」
この私の隣で明るく白い歯を見せながら笑う彼は、神崎千晴。
家も近所な幼馴染みで、小学校からずっと同じクラスだったりする。
まぁ、腐れ縁というやつです。
千晴は、将来確実に美形になると思っている!
中身30代の私が言うんだからそうなのよ!!
この手のタイプは絶対、爽やか好青年になるわ!!!
小学生のときはずっと野球やっていたから、きっと野球部に入るに違いない。
おぉ!!モテるね絶対!!
「・・・三四、どうした??入学式始まるから体育館いくぞ。」
「ぁ、うん」
・・しまった、妄想し過ぎた。