ハリポタ | ナノ
9



ガタンゴトン
ガタンゴトン


「ミヨー!カエルチョコいるか?」
「・・・・にゃー・・」
「「・・・・・」」
「・・・にゃ・・?」
「「・・・・か・・・」」


か?




「「かわいい!!」」





そんな訳で、クリスマス休暇である。
私は、どこかと訪ねられたら・・・
私は、イマ
『猫』
であり、現在は誰かの鞄の中に入り顔だけ出している状態である。

萌え萌え〜、とカエルチョコをエサにデレデレしている双子を見上げて、それぞれに猫パンチをお見舞いしながら、私は、なんでこんな目に遭っているんだろ・・と思い返し始めた。



クリスマス休暇前日。

私は、アンジーとアリシアの帰省準備の邪魔にならないように、シキを連れて談話室に下りて来ていた。
シキの毛をブラッシングしながら、今年のクリスマス休暇は、何をして過ごそうかなー、と考える。

昨年は、クララ先輩に編み物教わったからなー。
今年は・・・そうだなー。
思い切ってアニメーガスになる練習でもしてみようかな!!
あんだけ本を読んだんだ!自分でも、イケルんじゃないかという過信がある!!


「ミヨは、今年のクリスマス休暇どうするんだ?」


珍しく一人のフレッドが私の隣に座ってそんなことを聞いてきた。
前々から、言っているじゃないか!


「日本は、遠いからね。今年もホグワーツで過ごすよ?」
「そっかー・・うーん。なぁ、良かったら家に来ないか?パパもママもミヨに会いたがってたし!それにジニーだって!!ミヨを連れてこいって煩いんだ」
「うーん、有り難いけど、気持ちだけ受け取っておくわ!それに、私もうマクゴナガル先生にクリスマス休暇は残るってサインして来たちゃったし・・・、また今度ね!」


その『今度』がいつになるか分からないけれど。
だって、女の子の友達の家に泊まりにいくならまだしも・・男の子の友達の家に泊まるだなんて・・・

恥 ず か し
過 ぎ る ・・!!

それに、泊まりにいくなら事前に日本に居る父と母にも連絡入れなくちゃだと思うし。
未成年が友達の家に泊まりにいくって結構メンドクサイんだよ。
コレでも、数年前まで学級委員していましたから。
「だから、また今度!」と、ブラッシングを終えて綺麗になったシキを抱き上げて、私は準備が終わったかな?と思いながら、女子寮の階段を上がっていった。


「・・・だから、ミヨの『また今度』は、当てにしてないっつーの!!」


私が居なくなってから、フレッドが不思議な色の球体が沢山入った小瓶をカラカラと鳴らして言った。





* * *





「それじゃあね!ミヨ」
「休暇中も手紙書くから!!」
「うん!2人とも、良いクリスマス休暇を」


私は、お見送りの為にアンジーとアリシアに着いて駅までやって来た。
列車の前で素直にアンジーとアリシアのハグを受けると、2人は空いているコパーメントを探すために列車の中へ入って行った。

さて、2人の見送りも済んだし。私は城に戻ろっかなー

足を進めようとした時に、ジョージが声を掛けて来た。

「ミヨは、今年も居残り組なんだな?2人の見送りは済んだ?」と、ニコニコと言うジョージ。
「もう済んだよ?」と言うと、「そっかー」と頭を掻いていた。


「・・・ぇーと、ミヨ。キャンディーいらない?さっき、チャーリーに2つ貰ってさ。1つ、ミヨにあげるよ!ストロベリー味好きだろ?」
「ありがと。早速頂くね!!」


包み紙を開いて、私は素直にジョージから貰った飴を口に含ませた。

うん、美味しい!
やっぱり、いちご味好きだわー。
と、思った瞬間、ボフンという音が聞こえて、私の視界は一気に低くなった。


・・・・・ぇ?


「わぉ・・ミヨは、黒猫か!」
「・・・・にゃ・・?」
「ゴメンよ、ミヨ。こんなに強引にするつもりは無かったんだけど・・」


と、ジョージは、私と私の服を一緒に抱き上げて、列車の中へ入っていった。





そんなわけで、冒頭に戻るのです・・・。



「おいおいおい・・、その黒猫、やっぱりミヨなのかよ・・・」
「にゃー・・!(チャーリー!!)」
「そうだぜ」
「はぁ・・・、ちゃんとマクゴナガル先生とかミヨのご両親に許可取ってるんだろうな?」

私は、何も言ってないぞ!!

「もちろん。昨日、俺がマクゴナガル先生にミヨのホグワーツに残るっていう許可を取り下げに行った時、ダンブルドアも来てさ。『ミヨに、こっちのクリスマスについて色々と教えたいから!!』て言ったら・・・・」





「ミヨに海外・・魔法界でのクリスマスを教えてあげるんじゃぞ?ミヨの家族には儂から伝えておこう。」
「・・アルバス・・!!」
「良いのだ、ミネルバ。儂にまかせなさい!」
「ありがとうございます!!ダンブルドア先生!!」


* *


「・・・ということで、ミヨを我が家にご招待、なのさ。」
「ジョージ、別に普通の方法でも良かったじゃない!!」

アンジー・・。うん、そうだよね。
ちゃんと言ってくれれば、私だって素直に・・

「だって、ミヨの“いつか”とか“今度”て、絶対信用出来ないんだぜ?」
「(ぎくり・・)」
「フレッド!!・・・もう、こんな姿になって・・・ミヨが一番可哀想だわ・・」

アリシア・・・

「にゃー・・」
「「「「「・・か、可愛い・・!!」」」」」
「・・・・にゃ・・」





<あとがき&反省>
猫にしてみたかっただけ。




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