ハリポタ | ナノ
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「グリフィンドール、ゴーーーーール・・!!アンジェリーナ・ジョンソン初試合ながら華麗に得点を決めたぁぁ!!」


今回、初実況をするリーの声がマイクを通して、会場に響き渡った。
「ゴー!ゴー!グリフィンドール!!」という大きな歓声の中、私は、精一杯の大声で「アンジー!!」と叫んだが見事にかき消されてしまった。

明日は、確実に声が潰れていそう・・。

今日は、今年最後のクィディッチでレイブンクロー戦である。
ちなみに、7年生の引退試合でもあって、かなり白熱としていた。
この試合が終わると、就職活動が終わっていない先輩は自動的に引退になる。
(昨年のクララ先輩は、実家で就職とすでに決まっていたから、最後の試合まで出場していたが・・)

私は、ケイティとケイティの友人(リーアン)と一緒に観戦席にいた。
1人で行くのも何となく嫌だったから、本当に良かった。
セドを誘おうと思ったけれど・・、グリフィンドール席に彼を座らせるのも可哀想だったし。

選手交代で先ほど入ったビーターの双子達も、楽しそうにブラッジャーをぶっ飛ばしながらこちらに手を振っていた。
アリシアは、乗っていた箒がトラブってしまって、途中棄権。
7年生のチェイサーと交代していた。

歓声が響き渡る中、チャーリーが動いた。
その数秒後には、スニッチを手に箒に乗りながらガッツポーズをしているチャーリーの姿があった。





* * *






「「「「かんぱーい!!」」」」


という大きな声が響いて、グリフィンドールの談話室は、興奮の渦にいた。
今日は、キャプテンであるチャーリー始め7年生の引退戦でもあった為に、選手達と談話室に居合わせた皆でお疲れ様パーティーを開いている。
厨房で貰った食べ物や飲み物、私が作って来た大量のお菓子が見る見るうちに無くなっていく。

こんなことなら、オニギリとかも握れば良かったかな。
でも、作ったとしても、必要の部屋から寮までは、持って来れなかったかなー・・。

本日初試合だったアンジーに「ナイスゴールだったね!」と、肉まんを渡すと「ありがとう、ミヨ!」と、ニコニコしながら肉まんを受け取ってくれた。
「私も、来年は頑張るからね!!」と、意気込むアリシアに「「俺たちも、頑張ったんだぞ!!」」と、ジュースを片手に持ち、私の頭をガシガシする双子。

「俺だって!ナイスな実況だったろ?」と、ジャンプしながらこっちに近づいて来たリー。
リーのその言葉に、チームの先輩が「お前の実況は最高だー!!」と、抱きついていた。

抱きしめられたのが「男」ということが残念だったらしく、私達に助けを求めるリーをみて思わず皆で笑ってしまった。




パーティーも終盤になり、各々で部屋に戻ったり、静かにおしゃべりを楽しんでいた。
私が隅の方で少しずつ談話室の片付けをしていると、チャーリーを見つけた。
暖炉のソファで一人でボーッと座っていた。

「チャーリー!」と声を掛けると、チャーリーは、私に気がついて隣のソファへ座る様に促した。
チャーリーの隣に座ると、彼の手には分厚い参考書があるのが分かった。


「チャーリーは、卒業したらクィディッチの選手になるの?プロチームからスカウトも来ているって、フレッドとジョージが言ってたから。」
「いや・・・俺は、ドラゴンキーパーになりたいんだ。」
「どらごんきーぱー・・?」
「ドラゴン使い。まぁ、ドラゴンを研究したいんだよ。」
「へぇ!ドラゴンかぁ・・」


『ドラゴン=ゲームのモンスター』としか認識の無い私にとって、ドラゴンと言う生き物は本当に架空の生物である。
まぁ、魔法だってそういう風に思っていたのだから、ドラゴンをこの目で見ない限り信じないかもしれない。


「まだ、皆には言ってないから、この事は秘密な?」


「うん」と頷くと、チャーリーが白い歯を見せながら笑い、、

私の頭を優しく撫でてくれた。



<あとがき&反省>
なんで、ウチのチャーリーて良いお兄さんで、良い所ばっかり持っていくんだろうか←
書いていて一番ラクなのがチャーリーさんです。困った時のチャーリーさんです。

7年生ていつから就職活動とかしているんだろうね・・。




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