ハリポタ | ナノ
18



「ただいま!おじいちゃん、おばあちゃん!!」
「おぉ!三四おかえり!!」
「おかえりなさい。今、くるみ餅持ってくるわね」
「やった!」

イースター休暇が始まり、私は日本の我が家へと帰って来た。
『イースター』なんてあんまり聞き慣れないけれど、まぁ、日本の春休みみたいなもんよね?

キングズ・クロス駅では、ウィーズリーおじさんと父がまた熱い抱擁をしていて、、見たのは2度目だったけど、、うん、みんな苦笑していたな。

祖母のくるみ餅を食べながら、ふと思い出しては、ブッと噴出してしまう。


「ふふふ、思い出し笑いなんかしてどうしたの?三四。」
「なんでもない」

母がいれてくれたお茶を「ありがとう」貰い、一口啜った。

んー、美味しい・・。
やっぱり、畳のある部屋で飲む緑茶は、全然美味しさが違う気がするよ。

「―――ニャー・・」
「ぁ、ごめん、、シキを出すの忘れていたよ・・。」
「あら、この子がパパから御祝いで買ってもらった猫ちゃんね」
「シキっていうの。」

ゲージから出してあげると、畳の臭いをくんくん嗅ぎながらトトト・・と出て来て、隣に安座している父の足の間に座った。
そうだ、畳で爪磨ぎしないように言わないと・・。


「三四、セブルス・・スネイプ先生から何か手紙を預かってなかったかい?」
「ぁ、そういえば・・・」


斜めがけバックの中に入れておいたスネイプから貰った手紙を、祖母へ渡した。
ホグワーツ特急に乗り遅れない様に早めにホグワーツを出ようとしたとき、何故か入口付近に居たスネイプ先生に声を掛けられて、「コレをMrs.フジサキへ渡しておいてくれ。」と言うとすぐに先生は校舎へ戻ってしまった。

『Mrs.フジサキ』て、おばあちゃんの事だったんだね。
・・・うちのおばあちゃんて、魔法界ではかなりの有名人なのかな?
そういえば、マクゴナガル先生のことを思い出した。先生のあの表情、とっても仲が良い感じがしたんだけど。


「おばあちゃんて、マクゴナガル先生とお友達だったの?」
「・・・はい?」
「これッ、三四・・」
「?」

祖父が小声で私を呼び、来い来いと手で合図を寄越したので、祖父の隣に座った。
私の頭に祖父のシワシワで大きな手が乗り、言い聞かせる様に小さい小さい声で、


「ばあさんと、ミネルバはな・・」
「三四。三四にもいずれは現れるとは思うけれど、ミネルバとは・・」


永遠の『ライバル』なのよ。



「ぇ・・」
「彼女とは、お互いを一番分かっているの。似ていると言うのかしらね。私はレイブンクロー、彼女はグリフィンドール。私達は、いつも学年末試験で首席を競っていたわ。」
「凄いです!お義母さん、首席だったんですね・・!!」
「儂も、首席じゃったよ」
「まぁ!お義父さんも!!」
「俺もだよ、小春」
「あら、パパまで!!?・・これは、三四も頑張らないとね!」


プレッシャーきたぁぁぁ・・・


・・・取りあえず、宿題やろ・・・。




- 31 -


[*前] | [次#]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -