ハリポタ | ナノ
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「うわぁ・・やっぱり冬は、星が綺麗・・・」
「ホントねー・・」

天文学の授業である。
夜だし、屋上だからかなり寒いと思ったが、先生が暖かくなる呪文を唱えてくれたのか、そこまで寒くなかった。

寒いと空気が澄んで、星がいつもより大きく綺麗に見えるね。

天文学は、他の教科に比べると割と普通の授業だと思う。
普通の理科の天体・・、ぁ、マグルの天体の勉強と殆ど同じ。
星座早見盤みたいなのを操作して星座を見つけたりするんだけど・・。
・・そういえば、この早見盤よく動くな・・。

やっぱり、その辺魔法界だからか・・・。


「二人とも、星に見とれてないで書く書く!!」
「・・・はーぃ」
「・・・了解!」


興奮していたら、アンジーに怒られてしまった。
アンジーは、眠たそうに目を擦りながら望遠鏡を覗いていた。
一番よく知るオリオン座を見つけてから、3つ並ぶオリオンの帯の先にあるシリウスを探す。
今日は、冬の大三角形を書くということで、みんな真剣なのか、とても静かである。

・・・いや、訂正。

みんな眠くて大人しいだけのようだ。
普段、夜の授業でも元気なあの双子だけど、今日は眠たそうに船を漕いでいる。

そうこうしているうちに私は、書き終えてしまった。
暇なので、教科書の単語を辞書で調べていると、「冬のダイヤモンド」と言う言葉があって、そういえば、ゲームでそんな言葉が出て来たなーと思い出した。

あれは、「とき●モ」だっけ?

アンジーもアリシアもまだまだ終わりそうになく、望遠鏡が使えない為に肉眼で探そうと目を凝らす。

えーと、シリウスからプロキオン、ふたご座のポルックス?、カストル・・ぁ、カストルは繋がないのか・・で、カペラ?、おうし座のアル・・なんて読むんだろ?・・んで、リゲル・・


「・・ミヨ、肉眼でよく書けるね・・。」
「うわぁ・・ッッ!!びっくりした・・・・ジョージ?」
「当たり。よく俺らの区別がつくよなー!」
「あはは・・」


実際、適当なんだけどね。
2人一緒だと分かるんだけど、単体で来られるとまだちょっと不安。
いつも二分の一の確率が当たります。


「もう書き終わったのか?」と羊皮紙を覗き込むジョージ。
そうだ、ついでに読み方聞いてみよう。
ジョージの袖をクイクイと引っ張って「教科書の単語の読み教えて?」と聞いた。


「アルデバランだよ。」
「ある・・・もう一回、ゆっくりお願い!」
「ハイハイ、ア ル デ バ ラ ン」
「あるでばらん」


思いっきり平仮名な発音である。
クスクス笑いながら、「ミヨて、勉強はできるのに、変な所出来ないよな」とジョージが言った。
ムッとしたけど、本当の事なので言い返せない・・。

これでも、前よりも会話がスムーズに出来てきたし、普通に授業が受けられるぐらいまで成長したんだけど・・
まだまだ精進がたらないようだ・・・。


「―――できた。冬のダイアモンド!!」
「・・・ダイアモンドの割には歪な形じゃないか?」


確かに・・。



でも、たぶん、それはサイズがかなり大きいからだと思う・・。
もう少し小さかったら綺麗に見えるんじゃないかな・・?


「せっかく素敵な名前なのにね・・。言い伝えとかないのかな?」
「あはは、例えば?」
「・・・例えば、恋人同士で、冬のダイアモンドを観たら永遠に結ばれるとか?」
「―――ありきたり過ぎ。」
「ぇー、・・・まぁ、今の私には好きな人だとか、恋人だとかはまだまだ先の事かな」
「・・・ミヨは、好きな人いないんだ?」
「いるわけ無いじゃん!私たちまだ1年生なんだよ?」
「・・・年齢なんて関係ないだろ?」

なんでそんなにムキになる・・・
・・・変なジョージ・・



<あとがき&反省>
天文学の授業は、妄想です☆




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