ハリポタ | ナノ
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夕食後、図書室の閉館ギリギリまで居た私は「もう閉館です!」とマダムに追い出され、現在は談話室で課題の続きをやっていた所だった。


「・・・よし、」


このレポートで、全部終わった。
ソファの背もたれに体重を預けてぐんと背伸びをすると背中からポキっと音がするのが分かった。

あとは、誰かにスペルとか文法を見てもらいたいなー・・。
話す事は出来ても、文章とかは相変わらず苦手である・・。

いつもはチャーリーとかパーシーに見てもらっているのだが、今日は二人とも談話室にいない。
提出日もまだ先だからこれは後にするか、と明日の授業の予習の準備を始める。


明日は、呪文学と変身術と・・

呪文学のフィリウス先生は、いつだったかの夕食にチャーリーが教えてくれた通り「すべての生徒が試験に合格できるように教えてくれる先生」で、授業はとっても分かりやすくて面白かった。
たまに、お菓子とかご褒美をくれる時もあるし。
呪文を唱えるときの発音が難しくって苦戦していても、途中で放棄せずに最後まで付き合ってくれた。

うん、優しい先生だ!!


変身術は、綺麗な板書でとってもまとめやすくって・・ぁ、でも、複雑過ぎてよく分からないときもあるけど・・、割と好きな科目である。
担当のマクゴナガル先生は、厳しい先生だけれども言っている事は正論だし、しっかりと的を得ている。
最近知ったのだけど、、先生は、私の祖母と同級生らしい。
いつだったか、授業が終わった時に「Msフジサキ。フミ・・貴女の祖母はお元気?」と、私に話しかけてきたときはとっても吃驚した。
「暇さえあれば、調合とか実験をしているので元気です」と言うと「そう」と珍しく優しい表情で微笑んでくれた。

あの優しげな微笑み・・
祖母とはとっても仲が良かったのだと思う。


・・・それに対して、

魔法薬学は、調合の授業は楽しいのだけれど、スネイプ先生のグリフィンドールいびり(というか、スリザリン贔屓)がとても酷くて、毎回毎回嫌になってしまう・・。
黒板に書く字も、他の先生はちゃんと最後までブロック体で書いてくれるのに、先生は途中からミミズみたな文字で何書いてあるのかサッパリ。
だから、授業中は先生の話をよく聞いている。ノートにメモらなくてもいい様にね。

昔、祖母が得意にしていた科目だったからか、入学前に調合の仕方とかを沢山学んでいたから、授業中は焦る事も無かった。
山に囲まれて育ったから、虫なんて捕まえるのは簡単。勿論、恐くなんて無い。
・・ホント、先生がなんとかなればとっても大好きな授業なんだけど。

その点、薬草学のスプラウト先生は、おばあちゃん先生で、授業は孫に楽しく勉強を教えている、て雰囲気で本当に分かりやすい。
前の私も理科とか好きだったから、授業は苦にならなかった。


と、ボーっとし過ぎた・・。


「さて、やるか!」と心の中で呟いて、変身術の教科書を広げながら、分からない単語の下に訳を小さく書いていった。




気がついたら眠っていた。




「ミヨ、起きなよ。もう消灯時間だよ?」
「・・・ちゃーりー・・?」
「そう、チャーリーだ。監督生だから見回り中。さ、起きた起きた!」
「・・・はい。」

荷物をまとめてくれているチャーリーに「ありがとう」と言って起き上がると、肩に掛かっていたらしい毛布がずり落ちた。
この毛布は、談話室用の毛布だ。

「チャーリーが掛けてくれたの?」
「俺じゃないよ?」


じゃぁ、、誰が掛けてくれたんだろう・・?




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