ハリポタ | ナノ
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今夜はハロウィンパーティーだ!と言う事で、授業中はみんなパーティーの事で頭がいっぱいのようで殆ど授業にならなかった。先生方も「まぁ、ハロウィンだしな・・」と大目に見てくれていたと思う。

ぁ、スネイプ先生は違うと思うけど・・。
今日、魔法薬学無かったから。・・かえって、良かったのかも?

祖母に送ってもらった赤い着物を羽織り、帯がスルスルと巻かれて最後に帯締めをして無事に完了した。
魔法が掛けられていたようで「着付け自信ないなー・・」と思いながら肌襦袢を羽織ると、なんとと自動的に着付けをしてくれたのだ。

おぉ・・これ便利だ!!
あとは、髪型か・・・

テーマは「日本人形(市松人形)」で行こうと思っていたから・・何もしなくても良いかな。ちょうど、背中までの黒髪ストレートだし。
取りあえず、梳かしておくか・・

「ニャー」とベッドの上で可愛く鳴くシキを撫でて鏡台へ向かった。


「アリシアは、ティンカーベル?可愛いー!!髪はカツラ?」
「そうよ!!アンジーは、、何の衣装・・?」
「小悪魔をイメージしたの!ちなみに自作よ」
「えー!凄い・・ッッ!!ミヨは、、珍しい服ね」

髪を梳かし終えると、草履を履いて二人の元へ歩く。
着物、久しぶりに着たから歩きづらいな・・。
七五三以来か・・。

「うん、着物ていうの。まぁ、日本の民族服かなー。。」
「へー!ミヨ凄い似合っているわ!」
「ほんとほんと!!」


まぁ、日本人ですから・・

「じゃあ、行きましょう」と3人で談話室まで下りて行った。
様々な仮装をしている人で溢れている談話室。
空いているソファーが無いか、アンジーたちと探している時、チャーリーに声を掛けられた。

「かわいいね、ミヨ。その服は、日本の服かい?」
「ありがと、チャーリー!!そうなの。今朝、日本から届いて。着物て言うの!」
「へぇー」

ニコニコと私の頭を撫でながら笑いかけて来るチャーリーはフランケンシュタインの格好をしていた。体格がいいから似合っている。
「はい」とアメを渡すとキョトンとされて「ありがとう」と笑い、私にもカエルチョコをくれた。
すぐ隣にいた、パーシーにも(パーシーは普通に制服着ていた)、アメをあげると、優しく微笑みながら普通のゼリービーンズをくれた。パーシーはハロウィンに参加せずに勉強するんだって!偉いな〜


会場の準備が終わったらしく、チャーリー達監督生の声で大広間まで向かった。
そう言えば、まだ双子とリーに会ってないな・・。
まぁ、今朝アメあげたからいいかー。



「さぁ、皆の衆ハロウィンパーティーじゃ!!存分に楽しむのじゃ!!」


「かんぱーい」と皆でグラスを掲げて言うと、料理が次から次へと動いてやってきた。

回転寿しみたい・・。
そう言えば、前に祖父と祖母、アルバスとで回転寿しを食べに行ったのを思い出した。まさかね・・とアルバスをみると、お茶目にウィンクしている。


「「トリックオアトリート!!」」
「今日、2度目だけどな!」


今朝と同様、前の席に座った双子とリーが再び台詞をいいながらお菓子を催促してきた。
三人は、揃って狼男のようだ。ぁ、似合うね!!
「うふふ」と笑いながらアンジーは朝とは違うアメを渡した。アリシアも、今度はチョコを渡していた。私は今朝のアメ・・。
ゴメン、、用意し忘れた。
別に今朝のでもオーケーだよね!?


フレッドは、カボチャのよく分からない料理にかぶりつきながら、私たち3人の格好をみて「んー・・」となにやら考えている。


「アンジェリーナのその衣装は・・コウモリ?」
「小悪魔よッッ!失礼ね、フレッド!!これでも、自作よ!!」
「へぇ、それは凄い!!」


いつもの口喧嘩が始まった。と、フレッドとアンジェリーナの距離を少し置く様にして皆で席をずらす。


「アリシアのはティンカーベル?可愛いね」
「ありがとう、ジョージ!ママが持たせてくれて。」

「ミヨは、日本の服?」
「うん、着物ていうの。民族服みたいなもんかなー。」


カボチャのスープを啜りながらリーが珍しく私に声をかけてくれた。
いつもはアリシアとお話しているんだよね!


「キモノかー、ミヨに凄く似合っているよ!!」
「ありがと、ジョージ!」


しっかし、このカボチャのスープは美味しいな!!

「一応、テーマは「日本人形(市松人形)」なの」と、カボチャのパン(?)を千切りながら言うと「テーマがあったのね!」とか「ニホンニンギョウ?」と声が聞こえた。
パンを口に入れながら「日本人形のこわーい話、あるんだよ?」て言うと、目を輝かせたリーとジョージが「聞きたい!聞きたい!!」と急かしてきた。
アリシアもちょっと恐いけど聞いてみたいわ!て顔で、小さくわざとらしい咳払いをした私は「でわでわ・・」と語り始めようとしていたんだけれども・・
「そろそろ時間だぜ!」というフレッドの声で、ジョージとリーは「もう、か?」「ミヨ、その話また今度!」と、しぶしぶ席を立っていった。

・・・何かするのかしら?


「やぁ、ミヨ!トリックオアトリート!!」
「ぇ?ぁ!セドリック!!」


はい、とアメをあげると「ありがとう」と私に可愛い熊のチョコレートをくれた。
食べるの勿体無いな!!

そういえば、ここはグリフィンドールの席だけど・・?と、不思議に思って周りを見ると仮装している生徒が殆どだったから、みんな寮とか席とか関係無しに座っているようだ。
セドリックも髪をオールバックしてドラキュラの格好。うん、カッコイイ!!

「ミヨ、彼は誰?」「カッコいいわね!」といつの間にか私の背後に移動したアンジーとアリシアがボソボソと私に聞いてきた。


「初めまして!僕は、ハッフルパフ寮の1年セドリック・ディゴリー。いつもミヨとは図書室でよく会っているんだ!よろしく」
「(あー!あの『爽やか少年』で有名なディゴリーか!!)初めまして、アンジェリーナ・ジョンソンよ、ミヨと同室で親友なの」
「(実物もなかなかカッコいいわ!!)同じく、アリシア・スピネットよ!よろしくディゴリー!」

「よろしく!」と言って、セドリックは、先ほどまで座っていたリーの席に「ここいい?」と腰を下ろした。


「ミヨ可愛いね、キモノだっけ?この間本で読んだ!凄く似合っているよ!」
「ありがとう、セドリック!セドリックもドラキュラカッコいいよ!!」
「はは、ありがとう。一応、歯も、ほら?」
「おぉ!!」


にぃ、と口を引っ張って立派な犬歯を見せてくれたセドリック。
おぉぉ・・細かいな・・。


アンジーとアリシアがカボチャのプディングに舌鼓をしている横で二人で話に花を咲かせていると、「セドリッーク!!」とおそらく彼の友人達が呼んでいた。

苦笑を浮かべながらひとつ溜め息をついたセドリックは「タイムリミットだ、、じゃあ、また図書室でね」と席を立って、友人達のいるハッフルパフの席に戻って行った。
セドリックが席に着くと同時に、大広間の扉がいきなり開いて、双子達が箒に乗って「「トリックオアトリート!!」」と叫びながら様々な花火を投げていた。


綺麗な花火が大広間に広がった



花火を見上げながら感激していると、いつの間にか双子が背後に居た。
あれ?まだ、花火終わってないよ?と言うと「リーと交代!」とニヤニヤ笑うフレッド。

「そういえば、ミヨ。キャンディー今朝と同じヤツだったろ?」
「ぇ、うん。気づいてた?ゴメンね・・用意出来なくって」
「ああ、気づいていたさ、すごーく悲しかったさ・・」

「「だからミヨ?」」

「・・ぇ?」
「「いたずら決行!!」」

という二人の声が左右の耳元で聞こえたと思ったら。
私の両頬に可愛らしいリップ音が響いた。

「・・・ぇ、え!?」
「「ごちそうさま〜」」


・・ほっぺちゅーされちゃった・・


「ミヨー?顔が真っ赤よ?」
「どうしたの?」

花火に夢中になっていたアンジーとアリシアは気がつかなかったらしい。

「は、花火のせいだよ・・!!」

まぁ、突然の二人からのキスに不覚にもドキドキしてしまったのは「シャイな日本人」ということにしておこう。




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