ハリポタ | ナノ
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天気は快晴。
風も穏やか。
絶好のクィディッチ日和である。

「「いっけぇー!」」
「「そこだー!」」
「「がんばれー!!チャーリー!!」」

丁度、私たちの前列にいる双子が、拳を振り回しながら叫んでいた。

「・・今日も元気ね、あの2人・・」
「でも、その気持ち分かるわ!!だってカッコイイもの!!あのチェイサー」
「ぁ!私もそう思った!!」


アンジーもアリシアも元気ね・・。
生憎と、クィディッチという言葉を知ってまだ日も浅いもので、ルールとかもよく分からなく、チャーリーに『クィディッチ今昔』を借りての観戦である。
ちなみに、リーは実況見習いの為に、実況席の近くに座っている。
今実況席に座っている先輩今年で卒業だから、リーが後を引き継ぐらしい。


「!チャーリーが動いた・・!!」
「スニッチがあるんだ!!」

チャーリーの動きを見た対戦寮のレイブンクローのシーカーも後を追う様にして続く。
凄く早い・・

(ジョージから借りた)双眼鏡じゃ追いつかない・・かといって、肉眼じゃ見えない・・。

スニッチを肉眼で捉えられない私は、やはりクィディッチには向いていないんだと思う。
こっちって野球はやらないんだろうか、、私、甲子園球児とか好きなんだけど・・、サッカーより野球派デス。

と、そうこうしているうちにチャーリーのガッツポーズが見えた。
スニッチを捕まえたようだ。

「「やったーッッ!さっすが、チャーリー!!」」
「キャー!!かっこいいわー!!」
「ほんと!私、来年になったら絶対クィディッチのチームにエントリーするわ!!」
「あたしもよ!アリシア!!一緒に頑張りましょうね!!」


うん、やっぱり在学中は部活動とかやりたいものね!
二人とも頑張って!!
私は応援しているわ!!

皆で席を立って、グリフィンドールの選手たちに手を振った。
そのまま寮に帰るのか、それとも控え室までチャーリーに会いに行くのか・・、とアンジーたちの後を追う様にして、階段を下りた。


「アンジェリーナ達もエントリーするのか〜、これは競争率高いなー・・なぁ、相棒!」
「そうだね。ミヨもやるの?」
「・・わたしは無理に決まっているじゃん・・。ルールもあんまり分からないし、スポーツは観戦するのが好きなの!」
「そうだな、ミヨがシーカーだったら一瞬でゲームセットだもんな〜」


ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべて悪口を言う双子の片割れ・・
これは、フレッドだ!
間違いなく・・ッッ!!


「そういうこと!まぁ、二人も頑張ってね!!アンジーとアリシアを観に来るついでに一応、応援するから!!」
「くーッッ!なんだよその言い方・・!!ミヨなんかこうしてやるッッ!!」
「にゃ・・ッッ!!」


フレッドにいきなり後ろか抱きつかれて、頭をガシガシされた。せっかくアリシアに梳かしてもらった髪の毛がグシャグシャに・・
おのれフレッド・・


「ちょっとぉ!フレッド!?あたしのミヨに何してくれてるの!?」
「そうよッッ!せっかく私が朝綺麗に梳かしてあげたのに・・!!」

と、私を庇う様にしてフレッドから引きはがしてくれたアンジーと、どこからか取り出したブラシで私の髪の毛を梳かし始めたアリシア。
それを相変わらずニヤニヤしながら「わるいわるい〜」と悪びれもなく言うフレッド。隣のジョージも苦笑している。


「「ぁ、チャーリー!!」」



「おぉ!なんだ、みんなで観にきてくれたのか!!」
「「当たり前じゃん!!」」

と、いつの間にやら選手控え室前に着いていたらしく、今からミーティングの選手達とご対面する事になった。

「チャーリー格好良かったよ!」
「ありがとう、ミヨ!」

「あの!チェイサーの方ですよね!!」
「・・・ぇ?私?そうよ」
「すっごく素敵でした!!あたし、来年選手にエントリーします!!」
「私も!絶対、来年選手にエントリーします!!」
「あら、、ふふふ、私は今年卒業だから、来年は居ないのよ。私の分まで活躍してね。」
「「はい!!」」




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