ふと気がつくと、かなり視界が低かった。
ぇ?ぇえ??
手を見つめると、小さな小さな紅葉2つあった。
・・・・・
・・・
わたしは、
私は、、
確か、私は、二流大学を卒業した社会人2年目のOLだった。
大学の時からの彼氏とも半年前に別れ、気ままな一人暮らしをしていた。
帰宅後、会社での愚痴を零しながら冷蔵庫からビールを取り、帰り道で買ったコンビニ弁当をテーブルに乗せ、まずは!ビールをプシュと開けて、グビッと
「・・・・ぁーー・・・」
オヤジだ。
20代のいい年した女が、、
ビールは特別大好き!というわけではない。
「嫌いじゃない」程度。
最初は嫌いだったけど、大学サークルの渉外コンパで嫌というぐらい飲んできたから、今は不味いだとか感じなくなった感じ。
「いい加減、家でも料理作らなくちゃな・・」と呟きながら、弁当を開ける。ついでにパソコンの電源も入れた。
ビールも半分になった所で、夜風に当たりたいなと思い、ベランダを開けて手すりに身を預けて夜空を見上げた。
ここは実家に比べて都会だから、星が見えない。
ビールをグビッと飲みながら星の見えない空を見上げてボーッとしていた。
キャミソールとホットパンツ姿で冷えたからなのかくしゃみをしてしまった。
「・・・ぁ、」
拍子に缶ビールを下へ落としそうになり、慌てて身を乗り出す。
ビールは手の中、
よし、セーフ・・・
・・・そういえば、わたし高所恐怖症だった。ここはマンションの10階・・・
・・その途端に力が抜ける。。。
そうして、わたしの若くして短い一生を終えてしまった。
・・・うん、我ながらとっても間抜けな最期だと思います。。
そうして、冒頭に戻るわけだけど・・
「(・・ここはどこ?)」
「三四、くるみ餅できたわよ」
「はーい!(取りあえず、あのおばあちゃんが作ったくるみ餅食べよー)」