「・・・おはよう、ミヨ。早いのね・・」
朝の身支度を済ませていると、アンジーが欠伸をしながら起きてきた。
「おはよう、アンジー!」と言うと、隣のベッドがもぞりと動いて、布団からアリシアが顔を出していた。
それを横目に笑いつつもアンジーは、タオルを持って洗面所へ行った。
「・・おはよう、・・二人とも早いのね。」
「おはよう、アリシア。今日から授業だしね、ちょっと予習もしてたの」
予習と言うより、教科書の翻訳の続きです。
「偉いなーミヨ。ぁ、朝食て何時からだっけ?」
「多分、もう始まっているんじゃないかしら?」
顔を洗い終わったアンジーが、鏡台に座りパシャパシャと化粧水をつけ、壁にかけてある時計を見ながら言った。
「アリシアも早く準備しなさいよ?」と言ってアンジーはパジャマを脱ぎ始める。
私は、授業の準備(予習というなの翻訳)も終わったし、カバンに辞書3冊(英和・和英・英英)を入れて準備万端。
やっぱり辞書3冊は重たいね・・
でも、我慢我慢・・!!
「わたし、先に談話室に下りて待っているね!」
「了解!あたしも、もう少ししたら行くわ!!」
「わぁぁぁ、、、ミヨ、朝ご飯一緒に食べましょうね・・ッッ!!」
「はいはい、アリシア落ち着いて準備してね」
慌てて洗面台から出てきたアリシアを宥めながら、談話室へ続く階段を下りて行った。
「おはようミヨ!割と早いんだな!!」
ずっと下を向いて歩いていたからか、声を掛けられて慌てて上を向く。
談話室のソファーにはチャーリーが1人で座っていた。
「おはようございます、チャーリー!・・うん、今日からの授業が心配で、、早く起きて教科書読んでいたの。」
「おぉぉ、ミヨは偉いな!ウチの双子も見習ってほしいよ・・」
ガックシと肩を落とすチャーリー。
「どうしたの?」と聞くと、、なんでも、昨夜に双子はこっそり寮を抜け出して、点数を引かれて帰ってきたそうな。
ぇ、早速減点ですか・・!?
「困った奴らだよねー・・」
「あははは・・」
「「よんだー?」」
「にゃ・・ッッ」
揃った声が頭上から聞こえたかと思ったら、いきなり肩が重たくなって、前にのめり込みそうになった。
何だろう・・?と後ろを見上げると、双子が私の方に肘を乗せていたようで・・「ごめんごめん」と、体勢を立て直してくれた。
・・たぶん、こっちがジョージかな?
「「おはよう、ミヨ!!」」
「おはよう、フレッドにジョージ」
「お前ら、やっときたか・・、パーシーは待つのも嫌で先に行ってしまったぞ!」
ぁ、パーシーも最初に居たのネ・・
「はははッ!パーシーの癖に!少しぐらい待たせたっていいだろ!!」
「・・・フレッド、お前、ガールフレンドが出来たらそれは言わない方がいいからな。」
「い、痛いよチャーリー、、暴力はんたーい・・!!」
チャーリーがフレッドにコブラツイストを掛けている。
二人の掛け合いが面白くって、思わす噴出してしまった。
「ミヨも俺たちと朝ご飯一緒に行く?」
「えーと、、」
「ジョンソン達待っているの?」
「うん!そう!!」
「そっかー」
「お待たせ、ミヨ!」
「遅くなってごめんね。あら、おはようウィーズリー!」
「おはよう二人とも」
朝ご飯は、皆で行く事になりました。
「(・・・また、洋食・・)」
「・・・シリアルないかしら?」
「ちゃんとあるわよ、アリシア!」
「・・・ミヨは、またサラダとフルーツだけか?」
「「大きくなれないぞ!」」
「・・・だって・・(お米と味噌汁が良い・・)」