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八百・柔・金・廉:モテキ




「三四のばあちゃん!この漬け物美味いな!ばあちゃんが漬けたん?」
「ほんまや!」


美味しい美味しいと、テーブルの漬け物をボリボリ食べる金造と廉造は、祖母にお茶をおねだりしていた。


「それは、三四が漬けたのよ」

と、言いながら4人分のお茶を淹れた祖母はニコニコしながら志摩家の男たちに渡していく。
「へー!さすが三四姉!」と、金造がニヤニヤと笑った。
その笑い方の時って絶対よからぬことを考えてりんだよね…。


「三四姉は、いつでも嫁に行けるな!」

相変わらずニヤニヤしながら言う金造。

や、漬け物が上手だからといって嫁に行けるとかあるんだろうか…
ないよな

それを聞いた八百造さんは、ニコニコしながら私の頭を撫でて、

「三四が家に嫁いでくれるならええな。どや、俺の息子どれかに嫁がへんか?」

と、爆弾発言をした。

…というか、八百造さん。
私もう二十歳過ぎてるんだから、いつまでもそんな頭撫でるとか止めて欲しいのですが…、柔造と同い年ですよ?

「やっぱり、同い年の柔造かの。それとも、(ドアホやけど)金造か…」
「私は、柔造がいいわね〜。早くひ孫がみたいもの」

意気投合してきた、八百造さんと祖母。
というか、おばあちゃんまで…何言い出すのッッ!?

「俺は別にええよ!」

隣に座る柔造がニコニコしながら、また爆弾を落とした。
「なんなら、今から子作りでも始めるか?」と、私の耳元でボソリと呟いて、ニヤリと意地悪な笑みを浮かべた。

いつも、爽やかな微笑みしか見せないか、たまにこういう色気のある表情を見せる柔造はやっぱり、志摩家の一人だな…と、思う。
昔の八百造さんもよくこんな顔してたもん…。

「柔兄には悪いが、三四姉は俺が嫁に貰うんや!」
「あ、金兄ずるりぃ。俺かておるんやで!」

と、柔造から引き剥がすように金造が後ろから抱き付いて、私の左腕を引っ張る廉造。

そんな様子を見て笑う八百造さんと祖母。

モテ期到来の予感・・・

まぁ、、志摩兄弟限定だけど・・・




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