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紅茶も半分飲み終わったころ。
正直いてもいなくてもほとんど黙ってる奴だからあんまり気にしてないけれど、ある男の事が気になった。
「ちと…会長は、生徒会室にまだいるんですか?」
もう一人の三年の所在を聞く。
まあイベントも終わったし、忙しくはないだろうけれど…。
「会長はねえ、新しい一年に仕事教えてると思う〜」
「えっ?」
あっ、新しい一年生。
もう誰だか決めてたのか?
俺何も聞いてない!
「あれ…知らなかった?昨日の夜連絡来たんだけど。」
俺の反応を見て紫乃さんが教えてくれた。
いや、聞いてない。
「会長からですか?」
「そおだよ〜」
「・・・。」
あいつ…
俺、昨日一緒にいたのに。
聞いてねえんだけど!!!
「え、っと・・・・一年生、誰だか決まったんですか?3人?」
帰ってからメールの確認とかちゃんとしてなかったからな。
ラインでうんざりしてたし。
だとしても昨日直接俺に言ってくれたっていいじゃん千歳!
なんで教えてくれないんだよ!(寝てた)
「そう、3人。小鳥遊くん、升谷くん、あと侑介くんも」
「えっ!!!」
出てきたメンバーにめっちゃ吃驚した。
まじか、侑くんいる!侑くん!
ゆ・・・・
侑、くん・・・・・・・。
「良かったねぇ、涼の大好きな弟がいてぇ」
「あ、っはい…本当に!嬉しいです!」
もやもやした気分が生まれ始める前に笑顔を浮かべる
あとで、ライン、送らなきゃ。
侑くん返信してくれるかな…。
「ってことは、今日侑くん生徒会にいるんですか?」
「いたよぉ、いつも以上に無愛想だったぁ」
う゛…、
それは、本当に、ごめんなさい。
でもそんなところも可愛い、んだよね、ね?
そっかあ、じゃあこれから放課後毎日侑くんに会えるのかあ。
・・・嬉しい。
侑くんと、一緒にいられるの、すごく。
何があっても、俺はやっぱり、侑くんと一緒にいたいし。
こんなこと言ったら余計に侑くんに嫌がられちゃう気もするけど…。
「生徒会も8人になるんですね」
「多い気がするんだけどぉ、今いれとかないと真澄と涼が大変になるからねぇ」
生徒会もにぎやかになるのか。いや、いつも賑やかだけど。
一年生が入ってくるってことは、三年が引退する時期が近くなってくるってことでもあるんだよね…。
ってことは、
「先輩たちも、引退しちゃう日がくるんですね」
引退ならまだしも、あと卒業とか。
うわ、考えるとやばい。
なんだかんだいって、先輩たちに頼りきってるし。
「やめてよぉ、考えたくもない。まだ今年始まったばっかなんだけど〜」
「…ごめんなさい」
「まだあと5か月は俺らいるから。…今のうちにたくさん甘えてね」
不安になって、机の上で手をモゾモゾさせていたら紫乃さんに手を包まれた。
顔をあげるとやっぱり、柔らかく微笑んでる紫乃さん。
優しい俺の先輩。
でも、あと5か月なんだよね。
千歳も、有岡さんも、紫乃さんもいてくれる期間はたったの五か月。
少なくない?
俺、嫌だなあ…。
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bkm