夏がきたって君は




(やっぱりペディキュアもぬろう)
(日焼け止め効くかな)

朝4:00。早起きをして、まだ皺を残したベットに水着と服を広げる。クーラーがやんわりと効いた部屋に差す光は文字通りの快晴を言わずとも示す。

今日は前々から計画されていた、聖秀の女子と海堂の野球部との海へいく日だ。初めて会う日こそ、お互いに運命の糸の先を見つけるつもりだったのだろうか 合計6人っていう少なさから、すっかりただの仲良しグループとなっている。だけど私は中学からずっと寿也君が好きなだけで、友達の欲求不満でさえも理由にして会いたいのだ。

準備を万端に家をでる。海に直行のバスが海堂の近くの停留所から出ているらしく、始発に乗って向かう。人気の少ない車内が異質で、会ったら甲子園優勝を祝ってあげようとか考えながら浮き足立つ気持ちを自由に泳がせる。

でもきちんと、寿也くんと友達の2人きりの時間を作らないといけない。魚は水を越えたままではいられないのだ。

「おはよう。」
「うん、今日晴れてよかったね。」
「花子、ちゃんと寝れた?」
「ねたよねた!夢だっていっぱい…。」
「??」
「とにかく…。」

「寿也くんも、甲子園優勝おめでとう。」


夏の似合うその笑顔のままに、彼女は何の屈託もなく私が伝えたい言葉をさらってしまう。








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ちょっと続かせようかな







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