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放送室に着くと、早速呼び出しをした。
「迷子のお知らせをします。小学校4年生の、圭くん、雅くん、吉良くん、幸くんのお兄さんは至急放送室まで来てください。」
こう言っておけば分かるだろ。
「もうすぐきっとお兄さんが来てくれるぴょん!」
会いたがっていたお兄さんが来るから、喜ぶかと思っていたのに、4人は何故か寂しそうな顔をした。
あれ?どうした?お兄さんに会えるんだぞー?
「もうすぐでうさぎさんとばいばいなの〜?」
「バイバイ、や!」
やだやだ言いながら俺に抱きついてくる圭くんと幸くんを抱きとめる。
雅くんと吉良くんも、おずおずと俺に抱きついてくる。
気づかない内に結構懐かれたんだなー。
かわいい奴らめ。
しばらく4人を抱きしめていると、ドタバタと慌てて走ってくる音が聞こえて来た。
こいつらの兄ちゃんかな?
がチャッと放送室のドアを開けて入ってきたこいつらの兄ちゃんであろう人たちに、ピキリと体が固まった。
「雅、大丈夫ですか!」
「圭〜!お兄ちゃんが迎えに来たよぉ」
「吉良、あんま心配させんな」
「幸、遅くなって、ごめんね」
ようやく俺から離れ、兄ちゃんの元へ駆け寄ってく4人にホッとしつつも、内心冷や汗が止まらない。
「あのね、うさぎさんが僕達を助けてくれたんだよっ!」
再び俺に抱きついてくる圭くんを抱きしめると、お兄さん達の視線が一気に俺に集まった。
「うさぎさんって…成くんですよね?放送を聞いた瞬間に分かりましたよ。」
「ちがうぴょん」
「そのやらしい声は成くんじゃんっ!例え着ぐるみを着てたって俺には分かるんだからね〜っ!」
「違うって言ってんだろぴょん」
ぐだぐだ言って来るやつらに思わず口が悪くなる。
くそっ、何でよりによってこいつらが兄ちゃんなんだよ!
ちびっ子4人達と兄ちゃん達を見比べる。
うわ、やっぱめっちゃ似てる!
敬語を使う大人びた雅くんは、腹黒で敬語キャラな副会長に。
ちょっぴり口が悪い吉良くんは俺様な生徒会長に。
泣き虫な圭くんは、チャラい会計に。
無口で甘えたな幸くんは無口なワンコ系書記に。
うん、似てるわ。
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