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「今まで散々立花に近寄るなとか言っといていきなりなんだよ!つかこんなん言うのはめちゃくちゃ嫌だけどさ、お前ら俺の体が好きなだけじゃねぇか…?」

そうだ、そうに決まってる。
俺そんないい体してないんだけどこいつらホモだからな、男なら何でもありなんだろ。
そうであって欲しいと思い、生徒会の反応を見れば、それぞれが何かを思い出すように顎に手を当てていた。
こいつらさっきから同じ行動ばっかしてんな。仲良しか。

「そういや前誰にも見られねぇように図書室でテスト勉強してた時に偶然それを平凡に見られた時に、傲慢な天才かと思ってたけどちゃんと努力してんだな、頑張ってんじゃんって微笑まれてから頭ん中が平凡の事ばっかりに…」

「僕は高梨くんが航と一緒に生徒会に来た時に、僕が淹れた紅茶を飲んで幸せそうに顔を綻ばせたのを見てから高梨くんの笑顔が忘れられなくて…」

「お、俺は前に俺の事を悪く言ってた先生にあいつは見た目はチャラいけど誰よりも優しいししっかりしてるって反論してくれてたのをこっそり聞いちゃってから…高梨の事ばっかり考えちゃって…」

「まえに、へーぼんが、中庭で、昼寝してるの、みて、寝顔、かわいいな、っておもった。あたまに、鳥、のってて、もっと、可愛、かった」

次々そんなエピソード語られても困るんですけど…。
俺からしたらそんな事あったなくらいにしか思わないんですけど。

それぞれに、頬を染めた真剣な顔で見られてなんかむず痒くなってくる。
気が緩んでしまい、抵抗を緩めれば立花に腕を引かれ、ソファーにダイブした。

「った…!てめ…っ!」

勢いよくぶつけた鼻をおさえながらうつ伏せの体勢のまま上半身を捻り立花を睨みつけようとすれば、その前に立花に乗っかられてしまった。

「あ、あれ?」

「俺と涼は両思いなんだっ!だからお前らには渡さないからなっ!」

そんな台詞とともに痛む鼻を押さえつけていた手ともう片方の手を立花に片手で押さえられ、呆然と立花を見上げた。

あ、あれ?この光景さっきも見たような気が…
見上げた立花の眼鏡の奥の瞳が蒼く光った気がした。
こ、こいつ…またか!

「お、おい!助けろ!」

ゾッとした俺は溢れそうになる涙を堪え、また生徒会に助けを求めた。
お、俺の貞操は渡さん!

目が合ったそいつらは立花と同じような熱を孕んだ目をしていて…
誰かがゴクリと唾を飲み込んだ音が聞こえた。

え、まさかこいつ等も…?

ヤバイと思った時には、もうすでに俺の体に奴らの手が伸びてきていた。

「や、やだぁあああああっ!」



その後、俺がどうなかったかなんて聞かないでやってくれ、俺のためにも。


おわり。



気付かないうちにみんなのハートを射止めて居た平凡くん。
自分でも気づかないうちに平凡くんに惹かれて居た攻めたち。
最初から平凡が大好きな王道くん。

攻めたちそれぞれになにかエピソードがあるみたいです。

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