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た、たすかったぁ…
安堵の息を吐き、自由になった両腕を何度か振ると、キッと生徒会を睨みつけた。
「もう!助けんのが遅いんだよ!」
早く助けてくれなかった事に怒りを感じ、生徒会を睨みつければ、ギロリと睨み返された。
「う、うっせぇ!ベタベタと航に触りやがって!」
「どう見ても触られてたのは俺だろ!?」
「どうだか。航を脅して無理やりああさせたんでしょう?」
「俺はノンケだ!」
ぐちぐちと言ってくる会長と副会長に言い返せば、ふと顔を真っ赤にした会計が目に入った。
どうしたんだあいつ…
怪訝に思い、未だぐちぐち言ってる二人を無視して会計を見ていると、チロチロと俺を見ていた会計と目が合った。
と思えばすぐそらされた。
…なんだ?
わけが分からず、ジッと睨みつけていると、またチラリとこちらを向いた会計がおずおずと口を開いた。
「ふ、服直しなよ…」
服?
不思議に思って自分の体に視線を落とすと、カッターシャツのボタンが外され前が全開になっていた。
しかもベルト外されてパンツと太もも見えてるし…
思わず寝そべっていた身体を起こし、前を隠す。
う、うわぁーだいぶ脱がされてたんだな…こ、こぇえ。
まぁ男同士だし、ちょっと恥ずかしいけど直さなくても気にする事でもないだろ。
服を直すよりもまずこいつ等に怒りをぶつけたい。
ソファーにしっかり座り直して、足を組むと、また視線を生徒会に向けて睨みつけた。
「つかさぁ、立花が好きならもっと必死に俺から離そうとしろよ!………聞いてんの?」
………返事が返ってこない。
黙っている生徒会をよく見れば、会計は相変わらず顔を赤くしているし、何故か会長や副会長、書記に立花まで顔を赤くしているし。
しかも俺の身体を見て、だ。
「い、以外と色白いな…って何を言ってんだ俺は!」
「ちらちら見える太ももが何とも…って違います!」
「パンツの柄かわいい〜う、うさちゃんだ…」
「…乳首」
「やっぱり涼の体は綺麗でやらしいな!」
それぞれなんか言ってるみたいだけど全部聞こえてますよ。
そういやこいつら全員ホモじゃん!
つか生徒会は立花が好きなんだよな?なんで俺の体見て顔を赤らめてんだよ!
書記に至ってはお前何を言ってるんだ。
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