48 準決勝の3日後、ついに決勝戦が行われた。 決勝戦は青学と立海。けど、青学に大問題が発生した。なんとコシマエくんが、記憶喪失らしい。 「大丈夫なんですかね、コシマエくん」 「記憶喪失か…。ピンチやな」 でも、もしかしたらコシマエくんまで試合がまわらん可能性もある。シングルス3、ダブルス2と立海が勝った。続くシングルス2は、仁王さんと不二さんの試合。これで仁王さんが勝てば、立海のストレート勝ちや。やっぱり立海強いんやな。 「うえぇ!?なんで手塚さんがおんの!?」 「あれが仁王のイリュージョンや」 「イリュージョンって…あれありなんすか?」 仁王さんのイリュージョンで手塚さんと戦っている不二さん。さらに仁王さんは白石部長にもなった。 「白石部長がおるー!うわー、激似や!」 「白石そのものやろ!」 「でも負けてんやん、白石。ドンマイやな」 「自分らうるさいで」 「「すいませんでした」」 仁王さんが白石部長になったもんやから、なんかおもしろくて騒いでたら白石部長に怒られた。白石部長ってたまに怖い。仁王さんと不二さんの試合は不二さんが勝って、ダブルス1に突入した。 ダブルス1も最初は立海がリードするも、シンクロしたゴールデンペアには敵わず、青学が勝った。2−2。残るシングルス1は立海の部長、神の子幸村さんとコシマエくんの試合やった。 「なぁ、立海の大将さん。コシマエ来るまで、ワイと勝負せえへん?」 「なっ!金ちゃん!」 「やろうか、遠山くん」 そう言って始まった金ちゃんと幸村さんの試合。コシマエくんと互角にやりあった金ちゃんが、がくんと膝を落とした。 「金ちゃん!」 「しっかりしいや」 白石部長と謙也先輩が金ちゃんのもとへ駆け寄る。何者なんやろ、幸村さん。ジャージを羽織ったまま勝っちゃうなんて。そして記憶を取り戻したコシマエくんが戻って来て、シングルス1が始まった。 コシマエくんの必殺技を全て返す幸村さん。な、なんという強さ!次第にコシマエくんに変化が訪れる。金ちゃんはガタガタ震えて、怖いと言うた。どうやら幸村さんのテニスは相手の五感を奪ってしまうらしい。そんなことできるなんて、さすが神の子…。 「コシマエくん…」 コシマエくんが倒れてから少し経ったときやった。ピカーッという眩しいオーラがコシマエくんから放たれた。 「まぶし!なんやねん、これ」 「これが…」 「天衣無縫の極み!」 それからはコシマエくんが幸村さんを圧倒している。すごい…。でも幸村さんも盛り返し始めたが、最後のコシマエくんの新技で青学の優勝が決まった。 「これが全国王者の戦い…」 「すごいな、全国」 「さ、表彰式やで」 優勝は青学です。 (熱かった夏が) (ついに終わりました) END |