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準決勝の3日後、ついに決勝戦が行われた。

決勝戦は青学と立海。けど、青学に大問題が発生した。なんとコシマエくんが、記憶喪失らしい。


「大丈夫なんですかね、コシマエくん」

「記憶喪失か…。ピンチやな」


でも、もしかしたらコシマエくんまで試合がまわらん可能性もある。シングルス3、ダブルス2と立海が勝った。続くシングルス2は、仁王さんと不二さんの試合。これで仁王さんが勝てば、立海のストレート勝ちや。やっぱり立海強いんやな。


「うえぇ!?なんで手塚さんがおんの!?」

「あれが仁王のイリュージョンや」

「イリュージョンって…あれありなんすか?」


仁王さんのイリュージョンで手塚さんと戦っている不二さん。さらに仁王さんは白石部長にもなった。


「白石部長がおるー!うわー、激似や!」

「白石そのものやろ!」

「でも負けてんやん、白石。ドンマイやな」

「自分らうるさいで」

「「すいませんでした」」


仁王さんが白石部長になったもんやから、なんかおもしろくて騒いでたら白石部長に怒られた。白石部長ってたまに怖い。仁王さんと不二さんの試合は不二さんが勝って、ダブルス1に突入した。

ダブルス1も最初は立海がリードするも、シンクロしたゴールデンペアには敵わず、青学が勝った。2−2。残るシングルス1は立海の部長、神の子幸村さんとコシマエくんの試合やった。


「なぁ、立海の大将さん。コシマエ来るまで、ワイと勝負せえへん?」

「なっ!金ちゃん!」

「やろうか、遠山くん」


そう言って始まった金ちゃんと幸村さんの試合。コシマエくんと互角にやりあった金ちゃんが、がくんと膝を落とした。


「金ちゃん!」

「しっかりしいや」


白石部長と謙也先輩が金ちゃんのもとへ駆け寄る。何者なんやろ、幸村さん。ジャージを羽織ったまま勝っちゃうなんて。そして記憶を取り戻したコシマエくんが戻って来て、シングルス1が始まった。

コシマエくんの必殺技を全て返す幸村さん。な、なんという強さ!次第にコシマエくんに変化が訪れる。金ちゃんはガタガタ震えて、怖いと言うた。どうやら幸村さんのテニスは相手の五感を奪ってしまうらしい。そんなことできるなんて、さすが神の子…。


「コシマエくん…」


コシマエくんが倒れてから少し経ったときやった。ピカーッという眩しいオーラがコシマエくんから放たれた。


「まぶし!なんやねん、これ」

「これが…」

「天衣無縫の極み!」


それからはコシマエくんが幸村さんを圧倒している。すごい…。でも幸村さんも盛り返し始めたが、最後のコシマエくんの新技で青学の優勝が決まった。


「これが全国王者の戦い…」

「すごいな、全国」

「さ、表彰式やで」



優勝は青学です。

(熱かった夏が)
(ついに終わりました)



END





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