42 シングルス3が勝利に終わって、迎えたダブルス2。小春先輩と一氏先輩のラブルスや。始まる前からごそごそと笑わす準備をしとる先輩らは、アホやと思う。 試合が始まる前から、会場の雰囲気、相手を自分たちのペースに持ち込む。そこはさすがお笑いテニスなだけあると思うけど、アホとしか思えへんわ。 試合が始まっても、最初からもちろん小春先輩達ペース。あの二人に緊張とかいう言葉はないんやろうか。 「かわいそうやな、あの二人」 「笑かすばかりやないで」 なんや青学のバンダナくんが、変な構えから繰り出したぐるぐるまわるボール。けど、小春先輩のIQの前では、どないなボールも無意味になる。さすがIQ200の天才やな。その小春先輩のおかげもあってか、どんどん追い詰めていく。けどそこで動き出した青学のももじりくん。 「あいつらもかぶりもんかいな!え、ありなん?」 「まぁ、お互いさまやっちゅー話や」 「はぁ…」 一体、何なんやろか、この試合は。でも、青学の二人がマスクをかぶったことにより、表情が読みとれず、逆に追いつかれそうになる。でも、あんなマスクつけて長時間試合するなんて、アホやろ青学の人。 そんなとき、ついに一氏先輩のモノマネが発動されるときがきた。それにしてもホンマ一氏先輩のモノマネってすごいな。声も何もかもそっくりやもん。1回前に財前くんのモノマネをして電話をかけてきたときにはホンマにビックリしたわ。次の日思わず殴ってしまったことがある。 「ほんまそっくりやな、一氏先輩のモノマネ」 「あーあ、やっぱかわいそうやな、あの二人」 「金ちゃんもいつも試合になってへんもんなぁ」 「せやで。小春もユウジも真面目にやってくれへんねんもん!」 けど、ここでしかけてきたんは、青学の二人やった。お互いがお互いの必殺技をだし、先輩らを翻弄しだした。 「へぇ。やるやん」 「必殺技ってそない簡単に打てるもんなん?」 「いや、きっとあの二人やろうからなぁ」 「そういや、侑士が言うとったわ。青学の曲者には気ぃつけやと」 「謙也先輩、それ言うのおっそ!」 「謙也さん、絶対忘れてたでしょ」 「うるさいわ!」 青学の曲者ことももじりくんが最後に決めて、ダブルス2は青学の勝利に終わった。けど、小春先輩も一氏先輩も清々しい笑顔やった。 ラブルスが負けました (何やってんのあれ) (ユニフォーム交換みたいになってる) (アホや) END |