DVD借りに来ました 「蓮二ー。DVD借りにいこー」 「そう言うと思っていた。ほら、行くぞ」 蓮二の部活が休みの日、蓮二の家でまったりとデートをする。なんとなくDVDが観たくなった私は、レンタル屋さんに行こうと誘った。蓮二はそんな私の言葉を予測していたみたいだけど。ほんと無駄にデータというか、無駄すぎでしょ。 「何系がいい?映画とか?」 「なんでもいい。俺は少しこのあたりを見ている」 「じゃあ私、あっち見てくるね」 蓮二はアニメコーナーで某有名な高校生が小学生になったメガネ探偵のDVDを見ていた。あれってアイツが行くとこ行くとこ事件起きすぎだろうと思う。私は邦画コーナーに来た。外国ものと日本ものなら、なんとなく日本のもののほうが好きだ。ホラーはやめよう。蓮二はホラーは平気だが、途中開眼とかして私を脅かしてきそうだし。ベタな恋愛モノよりかは、青春モノのほうが好きだから、何かないかと探していると蓮二が来た。 「あ、蓮二」 「お前がこういう系に興味があったとはな」 「はあ!?」 後ろのカーテンの先を指さしながら言う蓮二。いわゆる18歳未満禁止のコーナーだ。んなわけないだろ!お前は私を何だと思ってんだ! 「案ずるな。引いたりはしない」 「引け!っつーか違う!」 「新しいデータがとれたな」 「そんなデータいらねえぇ」 「心配はいらない、俺がこのことを精市に言うわけなかろう」 「言うだろ、お前。絶対言うだろ」 こんなことを幸村に知られたら、一生それをネタに脅されてこき使われるに決まってる。いやいや、そもそも興味もないし、なんで信じてくれないかな。 「だが俺らは18歳未満だ。残念だが諦めろ」 「残念でもなんでもないんですけど。私はこっちの映画が…」 「だがお前にいい知らせがある」 「何だよ」 「うちにお前が好きそうなDVDがある。仁王が持ってきたやつだ。それにするか」 「はあ!?蓮二もそういう系観るの!?超意外なんだけど」 「男として当然だろう。さ、帰るぞ」 「ちょ、まだDVD借りてないじゃん!」 「必要ないだろう」 「うぐあ!痛い、痛い、痛い、引っ張るなぁぁああぁ!」 このあと、マジで蓮二の家で真剣にDVDを見させられたことは言うまでもない。 ほんと勘弁してください (勉強になるな) (何の勉強だよ、クソデータ野郎!) END 2011.12.8 ちょこ |