04 あーあ。どうして日直なんて面倒な仕事があるんだろ。今日、日直の私は、日直だからという理由で資料室に資料取りに行くという仕事を先生に押しつけられた。ほんと超めんどくさい。資料室に行き、資料を探していると、突然ドアが開いた。ビックリしてドアのほうを見てみると、そこには柳先輩がいた。 「な、なん「なんだ、柳先輩か。とお前は言う」あーはい、その通りで」 「俺も資料を取りに来ただけだ」 「そうですか」 聞いてないですけど、と思ったけど、言わずに資料探しを進めた。柳先輩には1年生のときからたまに指導してもらう。丸井先輩にボレーを教えてもらっていたときも、柳先輩に一緒に教えてもらった。テスト前には切原と一緒に勉強を教えてもらっている。 「最近ライジングを勉強しているそうだな」 「まぁ、一応(一体どこからその情報を手に入れたんだろ)」 「ライジングを打つコツをお前の癖をふまえこの紙に書いておいた。試してみるといい」 「ありがとうございます」 マジ神!ゴッド柳先輩!私は紙を受け取り、ポケットにしまった。最悪丸井先輩に教えてもらおうと思ったけど、これで教えてもらわなくてもできそうだ。 「赤也とはどうだ」 「どうって…別に普通ですけど」 「そうか。お前も赤也も素直じゃない性格をしているから、好きだと気付かせるのは不可能に近い」 「っていうか柳先輩は私が切原のこと好きなことなんで知ってるんですか」 「俺にわからないことなどない」 「ですよねー!」 マジでどこで私の情報手に入れてんだよ!私が切原のこと好きなのってもしかして周りにバレバレなのか?もしかして切原にも……ってそれは絶対にないな。うん、ないない。 「柳先輩は好きな人とか彼女とかいないんですか?」 「この俺が人に易々とデータを取らせると思うか?」 「ですよねー!私、教室もどりまーす!」 やっべ!開眼するんだもん、こわすぎるでしょ!切原が柳先輩に逆らない理由がほんとわかる。ある意味、真田先輩よりも強いよね柳先輩って。そんなことを思いながら歩いていたら途中でチャイムが鳴り、焦った。 もちろん間に合わず先生に怒られたのは言うまでもない。 日直なんてなければいいのに (ははっ!怒られてんの、だっせ) (うるさい、切原のばーか!) (はぁ?誰がバカだって?) (お前だよ、お前) END |