08



「繭ちゃんそこは2じゃなくて4ナリ」

「え」

「あー、違う違う。6ナリ」

「さっきから違う答えばっか言わないでください!」


中間テスト前日。私と切原が勉強で死にそうになっているのを見かねた柳生先輩と柳先輩(あとなぜか仁王先輩)が、勉強会を開いてくれた。それでなぜか私は仁王先輩に数学を教えてもらってて、まぁ仁王先輩って頭はいいからすごい有り難いんだけど、さっきから違う答えばっか教えてきやがる!全然勉強にならないじゃん!


「仁王君。ふざけてばかりいては片倉さんの勉強になりませんよ。もっと真剣に教えてあげたまえ」

「おー、怖いのう柳生は」

「私は正論だと思いますけどね」


いいなー切原は。柳先輩なら絶対真面目に教えてくれ……うん、違うな。今、一瞬切原のほう見たら、切原がマジで死にそうな顔してた。柳先輩開眼してるし。あー、柳先輩でなくてよかった。


「っつーかさぁ、前日に勉強したって遅いだろぃ」

「そもそも何で丸井先輩がここにいるんですか」

「暇だったから」

「丸井先輩はそんな余裕ぶっこいてていいんですか?丸井先輩って頭悪いですよね?」

「だーれーが頭悪いって?」

「痛い痛い痛い!頭押さないでください!」






**********


俺と片倉が勉強で死にそうになっているのを見かねた柳先輩が勉強会を開いてくれた。マジで有り難い!でも柳先輩だけではなく、柳生先輩と仁王先輩、そしてなぜか丸井先輩まで着いて来た。そりゃあ俺らに教えるのは柳先輩一人だけじゃ大変かもしれねぇけどさ、何も仁王先輩まで来ることねぇだろ。


「赤也。そこはプラスではなくマイナスだ」

「えっ、あぁ、すいません」


柳先輩の超スパルタ(っつーか度々開眼するとか卑怯っしょ!)で教えてもらっている。それに比べ片倉は仁王先輩がつきっきりで教えているらしい。何か距離近くね?そんな近づく必要あるか?しかも丸井先輩まで片倉にちょっかいかけてるし。片倉のことが気になって全然集中できねぇ!あー、もう!なんなんだよ!


「集中しろ、赤也。赤点を取って弦一郎の鉄拳を喰らいたいのか?」

「絶対嫌ッス!」

「お前は手がかかる」

「すいません…」

「仁王。そろそろ片倉にも真面目に教えてやれ。でないと片倉が赤点をとる確率90%だ」

「えっ、それって私ほぼ赤点とること間違いないじゃないですか!」

「丸井もだ。お前も勉強しないといけない立場だろう」

「う。お、俺帰ろーっと。じゃあな!」


や、柳先輩!マジ神!俺、一生柳先輩に着いていくッス!

そのあとは、柳先輩に超厳しく勉強を教えてもらった。おかげで赤点からはギリギリ免れた。



放課後勉強会

(切原より上だったー、よかったー)
(たかがひとつしか順位変わんねーだろ!)



END





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