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「別れたって、は!?」


裏庭で上原と二人で話す。どうやら全国大会前に財前に振られたらしい。


「そうやったんか」

「うん」

「知らんかった」

「誰にも言うてなかったから」

「そうなんや」

「うん。そういえば、ユウジくんの話って何?」


にこっとしながら聞いてくる上原。ああ、そうか。これから俺が言おうとしていることも、わかってんねんな。敵わない、コイツには。俺は小さく深呼吸してから、好きや、と言った。



「上原が好きやねん。初めて隣の席になったときからずっと」



案外、口にしてしまえば簡単やった。でも、言ったあとはホンマにドキドキで、告白ってこういうことやねんな、と思った。



「私も、ユウジくんが好きです」



優しく笑いながら言う上原を一生離したくないと思った。



「俺と付き合うてくれますか?」

「はい!」


人を好きになったのも初めてで、付き合うのも初めてで、何もわからないけど、でもただひとつ言えるのは、上原が好きという気持ちは誰にも負けへんということ。財前にもそれだけは絶対に負けへん。俺は上原を優しく抱きしめた。






(あ、そういえばこの間ね、光くんにお土産もらったんだ)
(何の?)
(じゃじゃん!ユウジくんの寝顔写真)
(なっ!財前のどアホ!)



END





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