再びぐるんと仰向けに戻され、結城にキスをされた。それに応えることができないくらいに花月は快感に酔っていた。クチュと微かに音がして、体内から結城の指が出ていった途端にグッと押し付けられた質量、熱。そして、痛み。思わず花月は顔を顰めた。


「痛いか?」

「……ぜ、んぜん。よゆー……!」

「お前のそういうとこ、ほんま可愛いな。痛いくせに。力抜けるか?」


 自分を本当に愛おしそうに見ている結城の目が優しくて、何故だか泣きそうになる。泣かないように眉間に力を入れたせいで、結城は痛みに耐えているんだと思ったようだ。
 また花月が快感に酔えるくらいに濃厚なキスをして、痛みで縮こまった性器を扱いた。そうやって愛撫をしながら少しずつ少しずつ腰を進めていく。一気に貫いてしまいたいという欲望を抑えながらの作業は結城にとっても辛かった。


「……入ったぞ」

「はっ……ぁ、ぜんぶ?」

「おう」


 いつもキリッとした結城の眉が、少しだけハの字に垂れ下がっている。じんわりと浮かんでいる汗や、上がった呼吸で、結城が自分の中で感じてくれているんだと実感する。


「結城、気持ちいい?」

「ああ……死ぬほど。キツいし、熱いし、めっちゃ動きたい」

「ええよ。動いても」

「いや、たぶん今動いたらお前は痛いだけやし、とりあえず、今はキスさせろ」


 激しいキスをした。たまにお互いの歯が当たってしまうくらい、呼吸も許されないほどに夢中になってキスをした。
 そうしている間にゆるゆると花月の腰が僅かに揺れだした。繋がっている結城がその変化に気付かない訳がない。そろそろいいかとおもむろに花月の腰を抱いた。


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