「触ってほしいか?」


 花月は黙ってコクコクと頭を縦に振る。


「じゃあ手で顔隠すな」

「恥ずかしいねんて……見んなや」

「アホか。お前が感じまくっとる顔見んと何見ろっちゅうんじゃ。顔見せろ。声も出せ」

「嫌やー……俺ばっかりこんなんなって」

「お前より俺の方がヤバイわ」


 花月の腿に自身の固くなった性器を押し付ける。痛いほどに張り詰めたそれは結城が興奮している何よりの証である。


「……お、俺も、触ってええ?」

「あかん」

「は? なんで」

「挿れてもええてさっきお前が言うたんやから、そこは中でイかせてもらわんと」


 と、まあ冗談めかして言う結城だが、内心は見せたくない、触らせたくないというのが本音だ。花月が見たり、触れることでその大きさを実際に意識してしまうのを避けたいのだ。
 知れば必ずこう言うだろう。『そんなん入らん』と。そして怖がって、余計な力が入って、ことが運ばなくなるだろう。


「挿れてええんやろ?」

「……うん」

「じゃあ大人しくしとけよ」


 軽く触れるだけのキスを落として、身体を起こした。ネクタイピンをポイっと放り投げ、ネクタイも荒々しく抜き取って投げ、シャツに至っては流れるようにボタンを外して脱ぎ捨てた。
 その一連の動作を花月は黙って見ていた。というより、かっこいいと見惚れていた。だからこそ、自分のパジャマのズボンやパンツを抜き取られることに対して、若干反応が遅れた。


「え、ちょ!」

「うつ伏せになれ」


 すっかり真っ裸に剥かれた花月は、結城に言われるままうつ伏せになる。というか結城が花月の身体をひっくり返したという方が正しい。そしてさらに腰を浮かせるようにして、結城にお尻を突き出す格好にさせられる。


「ちょ! ま! 嫌やこんなん!」

「はいはい」

「ぅあ!」


 花月の抵抗を丸々スルーして、手際良くローションを手にとって秘部に触れる。グチュグチュと卑猥な音がするようになった頃には、花月の身体は弛緩し切っていた。


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