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先生の手がドアノブを掴む。俺は叫んだ。
「待って!!」
叫びながら、走った。少し開いたドアを走った勢いのままぶつかるように閉める。
バーンッ! と大きな音が響いた。きっと、下の階でお母さんが驚いているだろう。
「待って。先生、帰らないで!」
どこにも行かないように先生に抱き着く。スラッとしているように見えるのに、先生の背中は広かった。
「純くん……?」
「やめないで。お願い。先生に会えなくなるのやだよ」
俺はありったけの想いを伝える。
「先生が好き……っ。俺、先生が好きなん……っ!」
言い終わらない内に、ぐるっと回る身体。ドアに押し付けられて、むしゃぶりつくようにキスをされる。
「ん……っ、ふ……ぅん」
呼吸もままならない。無理矢理上向けられた首も少し辛い。でも、夢中になって舌を絡めた。
「大人をからかってはいけませんよ。ひどい目に遭う」
「好き……好きだよ、せんせぇ」
「……もう、勘弁して下さい。止まらなくなる……!」
そう言って先生は俺を抱き上げ、またベッドに戻った。俺の上に覆いかぶさる先生の首に手を回して尋ねる。
「本当に、俺のこと好き?」
「好きですよ。ずっと前から」
「……俺だけ?」
「決まってるでしょう? 僕がこんな風になるのは、純くんだけです」
そう言って押し付けられたソコは熱く勃ち上がっていて、俺の少しだけ反応していたモノに擦り付けられると俺まで治まらなくなる。
「……あ……っ、ん……」
「一緒に、気持ち良くなりましょうか」
そう言った先生の顔は、やっぱり最高にエロくて、最高に格好よかった。
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