01
君はいつも、周りなんてどうでもいい。そう考えていると感じさせるくらい飄々としていた。
誰かと繋がっていたくて、1人にだけはなりたくなくて、好きでもない子を毎晩代わる代わる抱いている俺なんかには、すごく、強そうに見えた。
そんな君をいつしか好きになってた。そんな君の中にいたいって思った。
その瞳に映りたいって、強く思った。
いつからだったか、みんなは知らないかもしれない。君本人ですら、いつからやっているのか覚えてないかもしれない。
でも俺は覚えてるよ。
君が自分のこと『僕』って言い始めた日を。
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