おまけ
「ね〜ぇ? それまでもうチューしてくれないの?」
「……できません」
「えぇ〜! ……あ、じゃあぼくからするのはいい?」
「いけません」
「そんなのやだぁ〜。ねぇいいでしょ? そーちゃぁん」
「……。……少しなら」
「わぁい!!」
「……あぁ、そうだ。光様? なぜ今夜ここに泊まられること、内緒にしたいと言われたのです?」
「だってぼく、そーちゃんと2人っきりがよかったんだもんっ。お兄ちゃんがいたら、そーちゃんのこととられちゃうもん。幸ちゃんもそーちゃんのこと、とる」
「あぁ。……では、明日の朝食も2人で食べましょうか」
「やったぁ! そだっ。きょういっしょにねてくれるよねっ?」
「いえ、私はこのままソファで寝ますので、光様はベッドで……」
「やだよぉ〜。そーちゃんといっしょにねるぅ。ね〜ぇ、ぼくのこと、ギュッてしてねて?」
「……わ、かりました」
「やったぁ! そーちゃんだいすきっ」
「わ、私もです、よ」
『どうかどうか、そのままで。ずっと笑っていて下さい。そして、あなたのそばにいることをお許し下さい』
愛しい寝顔に、そう願った。
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