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……光様、またずるい言い方をさせて下さい。
「もし……もしもの話です。光様が大きくなられて、そうですね。今の私と同じ年になられた時も、私を求めてくださるのなら……私は全てを捨てて光様の元へ行くと、誓います」
「おっきくなったら……?」
「えぇ。そうですね、あと10年。それだけの時が経ってもまだ私などを想っていてくださったら……2人で、逃げてしまいましょうか」
「……っ! うんっ!!」
こんな約束が現実になるなどとは思っていない。
けれど、あなたは笑ってくれるから。
あなたは……私の虚しい人生を、どす黒い物思いを、照らしてくれる、光。
end.
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