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 楽しい時間は早く過ぎ去ってしまうとはよく言ったもので、もう光様たちが帰る6時になってしまった。


「じゃあまたね〜! バイバイそーちゃんっ」

「しつれいしました」


 光様と賢二は圭吾様と銀次に連れられて生徒会室から出て行った。
 それにしても賢二は銀次に懐いている。『銀さん』と呼んでるし……あぁ、それは悠仁もか。少し気になったので、悠仁に訊ねてみる。


「悠仁はなぜ銀次を『銀さん』と呼ぶんだ?」

「銀さんは……すごく、かっこいいから……」


 ……わからん。
 あいつのかっこよさが。これっぽっちも。小指の甘皮ほども。


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