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「明日も来てくれる?」

「当たり前だろ」

「ありがとう」

「俺がお前の顔が見たいから来てるだけだっつの」

「俺は嬉しいから、ありがとう」

「……おう。あんまりゲームに夢中になるなよ。ちゃんと身体を休めながらやれよ?」

「分かってるよ」


 俺は立ち上がった。買ってきたゲームソフトを手に取り、ハードに挿入した。
 サトシにコントローラーを渡してやる。ベッドまで余裕で届くコントローラーのコードの長さに時代が進んだことを感じさせる。
 俺がサトシくらいの歳の頃は、ソフトがカセットからCDに変わって、映像の派手さに驚いたものだった。
 それが今やDVDだ。ポリゴンではなく、CG。サトシとのジェネレーションギャップを感じざるを得ない。


「難しい顔して何考えてるの?」


 始まったゲームのオープニング映像を眺める。


「いや、時代は変わったなぁと思ってな」

「あぁ、綺麗だよね。本当の人間みたいで」

「こんなリアルな姿で闘ったりするんだよな」

「それって、教育上よくない気がするね……今思えば」

「変にリアリティを追求して矛盾を感じるな」

「魔法で生き返ったりとか?」

「あぁ」

「そんな魔法が……あればいいのにね」


 そんな魔法があるなら、俺はお前を……。と思ったところで、考えるのをやめた。
 まだサトシはまだ生きてる。最期まで、諦めない。サトシが諦めていようと……俺だけは。


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