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「これからどうしよっか? 何かしたいことある?」

「えっ、竹下さんこそ、何かあるから来てくれたんじゃないんすか?」

「ううん、何もない。ただ単に、面白くねぇなーって思って」


 面白くないからってわざわざ俺のとこに? え、まじでなんなの。ドッキリ? 遊ばれてる、俺?


「えーっと、じゃあ、何か楽しいことしましょうか」

「うん、例えば?」

「ボウリングとか、バッセンとか?」

「ん? バッセンてなに?」

「バッティングセンターっす。言いません? バッセンって」

「聞いたこともない。へー、バッセンね。よく行くの?」

「はい。サークルのメンツで、たまに」

「あー、軟式野球だもんね。あのサークルって機能してんの?」

「一応みんな野球は好きみたいで、練習とか試合は無いっすけど、バッセン行ったり、集まって野球ゲームしたりとかはありますよ」

「えー、俺呼ばれたことないけどなー」

「竹下さんはVIPだからって霧島さんが言ってました」

「は? 何それ?」

「新歓の時期と、学生支援課との交渉の時に顔を出してもらう以外は、全部自由にしててもらうってことらしいっす」


 そうなのだ。竹下さんは軟式野球サークルの一員ではあるが、部室や活動に顔を出すことはほとんどない。霧島さんの誘いでとりあえず入るだけ入ったって感じ。
 そうとも知らず俺は、まんまと……。


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