食べたい時に食べたいだけ食べる
「なぁ、空牙ー。メシ来んの遅くね?」
「混む時間だし、仕方ねーよ」
「あ、そっか。……食堂ってめんどくせーなー。立派なキッチンあんだし自炊すっかなー」
「メシ作れんの?」
「あ? あー、一応は。でもさ、材料ってどこで売ってんの?」
「パソコンで注文すんだよ。部屋にあったろ? そしたら次の日に部屋まで届くんだ」
「へぇー! 便利じゃん! じゃあ俺、自炊にしよ。お前も食う?」
「いいのか?」
「1人分も2人分も変わんねーよ。一緒に食おーぜ?」
「じゃあ俺、材料費出す」
「いーって、そんなん割り勘で」
「いや、作ってもらうんだし、出させてくれ」
「んー。……じゃあ、お言葉に甘えるかな」
「メシ、楽しみにしとくよ」
「任せろ。さっそく明日の晩メシから腕振るっちゃる」
「じゃあ、食材頼まねーとな。あとで俺の部屋のパソコンで頼めよ。やり方教えてやる」
「おぅ! ……うおおぉー! きたきたきた! 俺の愛しのアップルパイちゃんがっ! いただきまーす!!」
やっとウエイターに運ばれてきたアップルパイ。
食堂のデザートメニュー30種の内の1つ、アップルパイのLLサイズ。つまり1ホール。うまそ……!!
「……デザートからかよ」
「俺の主食はスイーツだ!」
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