甘い夜




 丸いチョコを口に含む。少し歯で噛むと広がる甘い味。甘い匂い。物欲しそうな目で俺を見つめる鈴音の頬に軽くキスをする。それで何をされるのか察しただろう鈴音の耳元で囁いた。


「舌、出して」


 控えめに少しだけ出された舌に舌を絡める。そのまま深く咥内に侵入した。


「ン……」


 最初はされるがままになっていた鈴音も、積極的に舌を絡ませてくる。チョコを舐めたいだけなのか、気持ちいいからなのか……。
 クチュ、クチュと響く水音。たまに漏れる鈴音の声。ちゃっかりきつく抱きしめてまさぐりまくっている鈴音の柔らかい身体。やべぇ……。


「あ」

「ん?」


 さすがに気付かれたか。
 鈴音の手がソコに触れた。


「勃ってる。空牙の」

「うん。気持ちいいから。お前は? ……気持ちよくねぇ?」

「ああ、いーけど……」

「俺みたいにはならないって?」

「うん」

「そーか。……チョコ、うまかったよ。サンキュな」


 鈴音の頭をポンっと叩くように撫でて、離れた。そのまま風呂場に向かう。


「空牙。それ、そのまんまでいーの?」

「あー、風呂入って頭冷やすわ」

「ふーん」


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