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あれから4年半が経った。
ポアロに足を運ぶ機会も、仕事量の増加と共に徐々に減り、いまでは2〜3ヶ月に1度行けば良い方になっていた。
恋人も何人かできたが、全員同じようなセリフで振られてきた。
"他に好きな奴がいるだろ"と。
そうなのかなぁ。と考えるが、真っ先にゼロさんの顔が浮かぶことから、"あぁ、好きなんだな"となんとなく思う。
だが、私の気持ちを言うことは、この先無いだろう。
ゼロさんの重荷になりたくもないし、仕事の邪魔をしたいわけでもない。
今では毛利家に夕飯を作りに行くことは無くなったが、蘭ちゃんから連絡はもらう。
高校生になった蘭ちゃんから連絡先を教えて欲しいと言われ、交換してからはよく蘭ちゃんからメッセージが届く。
だから、蘭ちゃんの周りで何か変わったことがあればすぐに報告が来るのだ。
実際に会ったことは無いが、コナン君が毛利さんのところにいることも聞いた。
安室さんもうすぐかなー。とか考えて過ごしていると、たまたま仕事中に見た蘭ちゃんのメッセージに、ついに来たかと笑いが溢れた。
"ポアロに格好良い男の人が働きに来てました!祐樹さんと良い勝負です!!"
いや祐樹さんよりゼロさんの方がいいからと心の中で勝手に張り合い、機会があればポアロに行く旨を伝えた。
ついに来た。
やっと会えると笑い、それからの仕事は今まで以上に早く終わらせた。
今はまだ蘭ちゃんも安室さんとお知り合いの状態だろうから、行くのはもう少し後にしようか。1ヶ月もしたら、あの人のことだから仲良くなっているだろう。
「…行くのは来月かな」
仕事も立て込んでるしね、と目の前の業務量に苦笑し、明日からの仕事を指折りで確認していく。
……予想以上に仕事あったことから、行くのは本当に来月になるかもしれない。
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