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はじまりの日は、突然やってきた。


いつものように街の外で魔物と戦い、精霊術の精度を上げていると、突然イル・ファン全体から明かりが消えた。


「・・・はじまった」


それだけで、すべてを察した。


『エリシア、四大精霊がイル・ファンにいるよ!!』

『四大精霊は、20年前から召喚ができないのでは…っ』


「大丈夫。わかってるから」


慌てる2人を落ち着かせ、エントの力を借りてイル・ファン海停まで飛んだ。


そこはまだ人気があまりなく、何食わぬ顔で自然にア・ジュール行きの船のチケットを買って船に乗り込み、甲板に出て海停を眺める。

エントとセベクはそんな私を見て、顔を見合わせて首をかしげていた。


しばらくして船が出航した直後、海停で騒ぎが起きたと思ったら、突然空から人が降ってきた。それも3人。


「助かった」


肌の露出が異様に高い女性と、


「いいってことよ」


大剣を背負い首に高級そうなスカーフを巻いた男性。


そして・・・





「エリシア!?」


私が最も守るべき対象である、ジュード君。


彼らを見て、やはり間違っていなかったかと内心安堵する。


ついにはじまったのだ。
ゲーム本編が。


「こんばんは、ジュード君」


絶対にジュード君を、みんなを幸せにしてみせる。

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