07
母さんたちが驚いていたけど、もう決めたんだ。
「(待っててね、エリシア)」
それから僕は、レイアと一緒にソニアさんに護身術を習い始め、以前から読んでいた医学の本を真剣に読むようになった。
4年後、僕はル・ロンドの学校を卒業して、イル・ファンのタリム医学校へと入学した。
イル・ファンのマンションの一室に自分の荷物を運びこみ、時計を確認して夕方に隣の部屋の住人に挨拶に向かった。
ドアをノックして待つこと数十秒、その人は扉を開けた。
「今日から隣に引っ越してきました、ジュード・マティスです。よろしくお願いします」
その人は、僕を認識すると、口をあけて呆然としていた。
「…なにしてんの?ここイル・ファンだよ?」
「タリム医学校に通うんだ。おばさんから、エリシアの部屋の番号を聞いたからね」
「母さん……」
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