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雷君の事を想ってオナニーした回数は数え切れないくらい。だから“ペニスを扱く”という行為は慣れているものの、それは自分の物だからだ。他人の物を触る事も、扱く事も初めてなんだ。
どうすれば雷君が気持ちよくなってくれるのかよく分からない。
「ら、い君、」
だけど、雷君に少しでも気持ち良くなって貰いたいという一心で俺は緩やかに手を動かし始めた。
自分の物とは全く違う大きさと形の雷君のペニス。自慰をするときのように、まずは指で輪を作り、根元を緩く締め付け、そのまま竿全体を手の平に包み込むように手を動かす。
「……は、」
そうすると、雷君の熱い吐息が俺の首筋に掛かる。俺の拙い愛撫で感じてくれていると思うと凄く嬉しい。
調子に乗った俺は羞恥など捨て去り、扱く手の動きを速めた。扱く度に雷君が出した先走り汁でグチャグチュ、と卑猥な音がトイレ内に響き渡る。それがより一層、俺の興奮度を高めるのだ。
次は尿道の方を指の腹で優しく撫でるように弄ってみる。そうすれば不意に雷君が俺の首元に顔を埋めて来た。
「…雷、くん?」
「順平…、っ」
「……ン、」
熱い吐息が耳に掛かる。
雷君の切羽詰ったような声が聞こえてきた嬉しい。必死に雷君のペニスを愛撫し続けていれば、俺の首元に顔を埋めていた雷君が、俺の首筋、そしてうなじを舐めて、吸い付いてきた。ちゅっ、ちゅっ、とリップ音を立てて皮膚に吸い付いてくるのだ。
痕を残されているのだと思うと、凄く心地が良い。
「…じゅ、んぺ…、っ」
雷君の声がエロい。
耳元で聞こえる雷君の声にブルリと身体が震えてしまう。…どうしよう。俺だって気持ちよくなりたいよ。
「ん、ゃ…ぁ」
男臭い声と反応に煽られ、雷君のペニスを緩い動きで扱きながら、もう片方の手で必死に雷君の着ている制服にしがみ付いた。
そうでもしないと、もう立っていられないと思ったから。
「っ、ン…、んッ」
理性より本能が上回った。
俺はまるで犬がマーキングをするかのように、雷君の膝に勃起した己のペニスを擦り付け腰を振る。
「ら、いくん、…は、ァ、雷、くんっ」
こんなみっともない事をする俺を、雷君はどう思うだろうか。嫌われるかもしれないという恐怖はあるが、それよりも、もっともっと気持ちよくなりたい一心で俺は腰を動かした。
「こら、順平」
「…ゃ、っ」
「人の膝でオナるな」
「だ、って、俺、…限界、ッ、ん…ぁ!」
雷君の膝に勃起したペニスを擦り付けながら、あまりの気持ち良さに涎を垂らして喘ぐ俺。そんな俺を熱の篭った目で見下ろしながら雷君は、「盛りのついた雌猫みたいだ」と口角を上げて笑った。
「可愛い」
「らい、くん、…ァ、きもち…ぃ」
「だが俺の処理はどうした?」
「…ン、んんッ」
「順平ばかり気持ち良くなったら不公平だ」
「…ご、めんなさ…ぃ」
でも腰の動きは止まらない。
気持ち良くて自分の意思では止められそうにない。
「きらいに、ならないで…っ」
「淫乱な順平も好きだ」
「ン、ぁ…ァ、」
「だから一緒に…」
雷君はそう言うと、俺のペニスを取り出した後、自分のペニスとくっ付け手を動かし始めた。
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