「どれすとさん」
なあに、と返した声は消えてしまいそうな程に玲瓏で、瞳を縁取る長い睫は淡く影を落とした。伏せられた広輝の顔。
「相変わらず、名前を呼んでは、くださらないのですね」
月が覗き込む部屋の中。寂しげな広輝の声は夜の空に吸い込まれるばかりだった。
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