残り2日
「御堂部長。こちらが、先日の商品開発の資料です。それとこちらは・・・部長?」
「あ・・・、いや、何だ?藤田君」
「いえ・・・。どうかなさいましたか?」
「何でもない。これが資料だな。・・・ありがとう」
「いえ。ではまた、何かあったら呼んでください。失礼します」
「ああ。・・・・・・ふぅ。(結局、昨日はあまり克哉と話せなかった。しかも、またアボット氏から電話が掛かってきて、ゆっくり彼を想う時間も取れなかった・・・)・・・っ!?・・・メール?あ、克哉・・・!?」
『件名:秋ですね
こっちでは、赤よりも黄色の方が多いみたいです。紅葉より、黄葉って感じですが、これも綺麗ですよ。
・・・できれば、孝典さんと一緒に見たかったけど、こればかりは仕方ないですよね。
少しでも同じ気持ちになりたくて、勝手にですが、写真を送ります。
お仕事中にすみませんでした。
今日も一日、お疲れ様です。』
「・・・バカ。また他人行儀な文章になってるぞ。・・・ならばこっちは、金木犀の写真でも送ろうか。ちょうど見頃だし、君にピッタリの花だしな」
金木犀の花言葉は「謙虚」。
ちょうど満開の時季で、自宅の庭からも毎日いい香りが漂っている時でした。
お読みくださり、ありがとうございました!
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